宮崎県の降水量
平成の大渇水時の宮崎県で時間断水があったかどうか確認できませんでしたが、2011年春には県北部のおそらく西臼杵支庁管内で時間給水が生じたようです。
県北の旧測候所・延岡の降水量です。1994年の年降水量は観測史上2位の少なさで、とりわけ7月以降がシビアです。2011年は年降水量としては3000ミリを超えましたが、4月までの総雨量は90ミリにも達していません。

一般に多雨地域で渇水と言う場合、生活用水に影響を及ぼすものではなてもく、農業用水が不足していることを指す場合が多いようです。水の消費量は用途別では農業用水が68%、工業用水が14%、生活用水が18%です。

県南の宮崎地方気象台では1994年は延岡ほどの少雨ではなく、年間でも2000ミリ近くをキープしました。2011年は4月まで110ミリ程度ですので、気候的に冬の渇水はありがちなことのようです。
なお、宮崎市は気象庁区分では南部平野部に属しますが、宮崎市~都農町~西米良町を「県央」区分とする場合が一般的なようです。この場合の「県南」は日南市と串間市で、「県西」が都城市や小林市などです。

宮崎県の26観測所
宮崎県の月降水量1ミリ未満はほとんど冬場ですが、それほど珍しいわけでもありません。今年1月はこれまでの最多17地点で1ミリ未満でした。
次表第3列の「観測月」は満月数ではなく、1/31から3/1の期間なら「3」になるように関数を設定しています。第4列「未満」は月降水量1ミリ未満の月数、第5列「率」はその割合、第6列「直近」と第7列「その前」は月降水量1ミリ未満だった年月です。
| 統計開始 | 観測月 | 未満 | 率 | 直近 | その前 | |
| 高千穂 | 1976/01 | 603 | 0 | 0.0% | ||
| 古江 | 1977/02 | 590 | 6 | 1.0% | 2026/01 | 2024/12 |
| 鞍岡 | 1979/01 | 567 | 0 | 0.0% | ||
| 日之影 | 2010/02 | 194 | 0 | 0.0% | ||
| 諸塚 | 1979/01 | 567 | 4 | 0.7% | 2026/01 | 2011/01 |
| 北方 | 1987/12 | 460 | 4 | 0.9% | 2026/01 | 2011/01 |
| 延岡* | 1961/06 | 778 | 7 | 0.9% | 2026/01 | 2024/12 |
| 椎葉 | 2011/12 | 172 | 0 | 0.0% | ||
| 日向 | 1976/01 | 603 | 5 | 0.8% | 2026/01 | 2024/12 |
| 神門 | 1979/02 | 566 | 5 | 0.9% | 2026/01 | 2024/12 |
| 西米良 | 1979/01 | 567 | 0 | 0.0% | ||
| 都農 | 2010/02 | 194 | 2 | 1.0% | 2026/01 | 2024/12 |
| 高鍋 | 2017/03 | 109 | 2 | 1.8% | 2026/01 | 2024/12 |
| 加久藤 | 1976/01 | 603 | 0 | 0.0% | ||
| 西都 | 1976/01 | 603 | 4 | 0.7% | 2026/01 | 2024/12 |
| えびの高原 | 1976/01 | 603 | 0 | 0.0% | ||
| 小林 | 2009/09 | 199 | 0 | 0.0% | ||
| 野尻 | 1976/04 | 600 | 5 | 0.8% | 2026/01 | 2011/01 |
| 国富 | 1976/01 | 603 | 5 | 0.8% | 2026/01 | 2024/12 |
| 宮崎* | 1886/01 | 1683 | 4 | 0.2% | 2026/01 | 2024/12 |
| 田野 | 2017/02 | 110 | 0 | 0.0% | ||
| 赤江 | 2003/01 | 279 | 2 | 0.7% | 2026/01 | 2024/12 |
| 都城* | 1946/06 | 958 | 2 | 0.2% | 2026/01 | 1981/12 |
| 酒谷 | 1977/06 | 586 | 1 | 0.2% | 2026/01 | |
| 油津* | 1949/01 | 927 | 4 | 0.4% | 2026/01 | 1988/12 |
| 串間 | 1976/01 | 603 | 2 | 0.3% | 2026/01 | 1988/12 |
| 14327 | 64 | 0.4% |
廃止観測所でも計3回あります。
| 始期 | 終期 | 未満 | 直近 | |
| 見立 | 1978/08 | 2010/02 | 1 | 1995/12 |
| 中小屋 | 1976/04 | 2010/02 | 1 | 1995/12 |
| 大中尾 | 1976/04 | 1987/02 | 0 | |
| 上椎葉 | 1987/03 | 2011/12 | 1 | 2011/01 |
| 猪原 | 1976/04 | 1978/11 | 0 | |
| 矢櫃岳 | 1976/04 | 1987/02 | 0 | |
| 高原 | 2011/03 | 2013/12 | 0 | |
| 霧島御池 | 1976/04 | 2009/10 | 0 | |
| 山田 | 2011/03 | 2013/12 | 0 | |
| 鰐塚山 | 1976/04 | 2009/10 | 0 |
アメダス深瀬は移転
日南市のアメダス深瀬は1993年の年降水量が5000ミリを超過した国内屈指の多雨観測所です。昨年3月に移転して、同時にアメダス酒谷(さかたに)に名称変更しました。

移転前のアメダス深瀬は1979年廃校の日南市立上深谷小学校にありました。統合廃校後、小学校の敷地は体育館などを残しバンガローや幼児用流水プールを新設して、公営キャンプ場に転用されたようです。

季節に応じて桜もホタルも紅葉も楽しめて、川遊びや川釣りもできるキャンプ場として好評のようです。雨量計は管理棟脇の中庭に設置されていたようです。

ちなみに、国道222号は日南市と都城市を結ぶ国道ですが、宮崎県は「飫肥(おび)街道」という愛称をつけています。飫肥杉の産地ですので、ある種の症状を有する人たちにとって今の時期に宿泊するのは自殺行為かもしれません。
移転後はアメダス酒谷
移転先は酒谷川下流1.5キロほどにある道の駅と思われます。気象庁サイトに記載された座標を地理院地図に落とし込んだのが、移転前(赤)と移転後(ピンク)です。実際のアメダス深瀬は酒谷川右岸ではなく左岸にあります(青)。

だとすれば、アメダス酒谷は道の駅の出入口より(日南市街地から見て)手前の国道222号沿いにある緑地帯(下の画像では枯れ草)と踏んでよかろうと思われます。あいにくストビューは移転直前の2025年2月撮影です。

この道の駅は飫肥杉を惜しげもなく使った建物だと思われます。製材されば花粉は出しません。アメダス酒谷はアメダス深瀬からの名称変更であり、平年値などは引き継がれています。先月まで7か月連続で月降水量は平年未満です。

渇水懸念の危機的状況ではないにしても、少雨傾向が払拭されたわけではありません。なお、酒谷川は広渡川(ひろと-がわ)の支流です。また、日南ダムは利水ダムではなく治水ダムとして建設されて、その後に発電用ダムとしての役割も担っています。




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