宮崎県美郷町のアメダス神門(みかど)

美郷町は全国に3つ

美郷町(みさとちょう)は、三郷、箕郷、美里などのバリエーションを除いた完全一致で全国に3つあります。読みも同一で、いずれも平成の大合併で誕生しました。

2004/10島根邑智町と大和村が合併して美郷町
2004/11秋田千畑町・六郷町・仙南町が合併して美郷町
2005/01宮崎南郷村・西郷村・北郷村が合併して美郷町
▲3つの美郷町

宮崎県東臼杵郡美郷町は、最後発ながら(最後発だからこそ?)もっとも美郷町にふさわしい命名です。南郷村と西郷村と北郷村の合併で美郷町です。ちなみに東郷村は日向市に編入されています。

任意の合併協議会に参加していた椎葉村は法定協議会には参加せず、法定協議会に加わっていた諸塚村も離脱した結果の3村合併でした。もし諸塚村が残っていたら「3郷+α」ですので、新町名が「美郷町」に着地したかどうかは微妙です。

宮崎の美郷町
美郷町(地理院タイルを加工)

旧・南郷町神門(みかど)に設置されているアメダス観測所は、2020年9月6日の日降水量が490ミリでした。常識的にはもう台風の季節は過ぎたと言えますので、この日の神門が2020年の日降水量全国年間1位となる公算がかなり高くなりました。

◆【2022/01/26追記】9月6日に400ミリを超えた宮崎の3地点が2020年の日降水量TOP3でした。↓

アメダス神門

で、アメダス神門を探そうとしたわけですが、Google Mapには「神門地域気象観測システム(アメダス)」が表示されます。迷惑な話です。緯度経度を打ち込んで、100mほど離れた付近をストビューで探すのが楽しいのに、一発で表示されてしまっては面白くありません。

アメダス神門

標高250mのアメダス神門の2020年観測値は次のとおりです。年平均風速が小さいほうから全国4位タイ、8月18日の最高気温は39.2℃は1979年統計開始で観測史上1位です。

年降水量3132.5ミリ111位/1293地点
年平均気温15.2℃347位/922地点
年最高気温39.2℃34位/922地点
年最低気温-7.6℃541位/922地点
年較差46.8℃214位/922地点
年平均風速0.5m/s917位/921地点
年日照時間1841.9時間351位/841地点
▲2020年の観測値

2021年の観測値は次のとおりです。年平均風速は3位タイで相変わらずですが、最高気温は上がらず年較差も下位です。

年降水量2904.0ミリ146位/1293地点
年平均気温15.0℃365位/921地点
年最高気温35.1℃492位/921地点
年最低気温-6.1℃338位/921地点
年較差41.2℃610位/921地点
年平均風速0.5m/s917位/920地点
▲2021年の観測値

トーテムポールの親柱

アメダス探しができずにやさぐれた私は、「神門」の地名の由来に違いない神門神社の近くを流れる小丸川の橋を覗いてみました。こもろ橋の欄干の親柱は石柱でかなり年季が入っていますが、まるでトーテムポールです。2013年12月撮影のストビューを埋め込みました

トーテムポール(緑▲)の上流と下流で1本ずつ「天神橋」が見つかりました。トーテムポールの3本上流で国道388号線に架かる「天神橋」(青▲)はすぐ近くに天満宮(美郷町南郷神門)があります。また、トーテムポールの5本下流にも「天神橋」(赤▲)があり、そこには越表天神社(日向市東郷町下三ケ)があります。

2つの天神橋
2つの天神橋(地理院タイルを加工)

銅鐸の親柱

越表天神社については主祭神が少名彦名大神(すくなひこなのおおかみ)のようです。「越表」の読み方はわかりません。天満宮はもちろん道真系でしょうが、何の情報もありません。ストビューは通っていませんので、地図上でその存在を確認できるだけです。

なお、鬼神野橋(水色▲)の親柱は銅鐸でした。この上流にある鬼神橋も同じタイプです。埋め込んだストビューは2012年1月撮影のものです。

また、こもろ橋のトーテムポールは朝鮮半島の魔除けで「将軍標(チャンスン)」と呼ばれているものかと思われます。神門神社は百済由来ですが、高句麗由来の埼玉県日高市・高麗(こま)神社にも一ノ鳥居と二ノ鳥居の間に天下大将軍と地下女将軍の木柱が建てられています。

【外部リンク】
諸塚村>自立のむらづくりへ

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