「天神橋」コレクションです。Wikipedia「天神橋」のページに掲載されているのは9つですが(2020/10/10現在)、おそらく全国では数100単位の天神橋があるのではないかと思われます。
天神橋と名付けられている以上、その由来となる天満宮(菅原神社、北野神社)あるいは天神社が近くにあるはずです。八幡神社、稲荷神社、諏訪神社、熊野神社、白山神社、愛宕神社、住吉神社などとくらべて、橋との相性がいいのかもしれません。
まずは天神橋を探し、その名称の由来となっているであろう天満宮または天神社がどこにあるかを探っていきます。最終更新日現在で、青森と秋田と沖縄を除く44都道府県で「天神橋」を見つけたところです。
- 伊賀市の久米川に架かる天神橋(移転前の福徳天神?)
- 越谷市と八潮市の葛西用水に架かる天神橋(久伊豆神社?、伊草天満宮)
- 水無川と玉川上水に架かっていた天神橋(烏山天神社、箒銀杏天満宮)
- 多賀城市の「野田の玉川」に架かる橋(多賀城天満宮)
- えびの市の川内川に架かる2つの天神橋(西川北と水流の菅原神社)
- 美郷町と日向市の小丸川に架かる橋(神門天満宮、越表天神社)
- 米子市の加茂川に架かる橋(移転合祀前の稲荷神社天満宮)
- 大田区の呑川に架かる橋と世田谷区の丸子川に架かる橋(南蒲田北野神社、名称不明)
- 二戸市の馬淵川に架かる県道264号線の橋(二戸天満宮?)
- 北栄町と湯梨浜町の天神川に架かる国道9号線と県道320号線の橋(北栄北野神社)
- 一関市の金流川と大平川に架かる橋(花泉天満社、不明)
- 目黒川に架かる橋、東久留米市の黒目川に架かる橋(青葉台北野神社、黒目川天神社)
- 延岡市の井手ノ谷川に架かる国道326号線の橋(上赤神社)
- 大和高田市の天神橋交差点に架かっていた橋(高田天神社)
- 四万十市の旧・天神川に架かっていた橋(中村天神社)
- 大阪市を流れる大川に架かる府道102号線の橋(大阪天満宮)
菅原道真が太宰府に左遷された「昌泰の変」は901年であり、道真の没年は903年です。代表的な怨霊伝説である清涼殿への落雷は930年、怨霊対策とされる北野天満宮は947年の創建で、北野天満宮が二十二社に加わるのは991年です。本気で怨霊を恐れていたのだとすれば、かなりスローペースです。
1888年(明治21年)、日本銀行は5円紙幣の肖像に道真を起用しています。日銀の開業は1882年で、唯一の発券銀行となるのは1884年です。日銀が最初に発行した紙幣には大黒天が描かれており、1888年に5円紙幣が道真、1889年に1円紙幣が武内宿禰、1890年に10円紙幣が和気清麻呂、1891年には100円紙幣が藤原鎌足に置き換えられました。
武内宿禰(たけしうちのすくね)は、Wikipediaによれば第12代景行天皇17年(西暦87年)生まれで第16代仁徳天皇まで5人の天皇に仕えたそうです。仁徳天皇元年は西暦313年ですので、ずいぶん長生きされた側近だったようです。
和気清麻呂(わけのきよまろ)は道鏡の企みを阻止しており、平安遷都でも功績を残しました。藤原鎌足は大化の改新の中心人物です。皇族でない4人が鎌倉より前の時代からバランスよく選ばれています。その選考基準は「忠臣」という側面のようです。
【外部リンク】
■天満宮巡拝