600ミリ台は東京初
東京のアメダス観測地点は23区内に5か所、多摩に5か所、離島に13か所あります。このうち練馬は2012年、利島(としま)は2014年の観測開始です。また、計23か所のうち6か所は空港内です。
台風19号が接近または通過した10月10~12日のいずれかの日の降水量が、その地点の歴代1位だったのは練馬を含めて7地点あり、10位以内だったのが利島を含めて4地点でした。
降水量はさほどではありませんが、羽田と江戸川臨海では10月12日に最大瞬間風速1位を記録し、東京(北の丸公園)では1937年の観測開始以来2番目でした。神津島、三宅坪田、八重見ヶ原も10月12日の最大瞬間風速は歴代10位以内です。
▼順位、19/10/12の降水量(母島は10/10)、観測所名、従来の1位の降水量とその年月日、統計開始年を記載しました。
9位 | 209.5mm | 東京 | 371.9mm(1958/9/26) | 1940~ |
1位 | 253.5mm | 世田谷 | 236mm(1996/9/22) | 1976~ |
1位 | 289.0mm | 府中 | 274mm(1991/9/19) | 1976~ |
1位 | 384.5mm | 青海 | 274mm(1999/8/14) | 1976~ |
1位 | 392.5mm | 八王子 | 345mm(1999/8/14) | 1976~ |
1位 | 556.0mm | 小河内 | 482mm(2007/9/6) | 1976~ |
1位 | 602.5mm | 小沢 | 336mm(2001/9/10) | 1977~ |
6位 | 193.5mm | 大島北ノ山 | 267.0mm(2013/10/16) | 2003~ |
5位 | 159.0mm | 母島 | 214.0mm(2015/8/8) | 2006~ |
アメダス小沢
檜原村のアメダス小沢では、島部を含む都内で初めて日降水量600mm台が観測されています。
アメダス小沢は雨量のみが観測対象です。高さのある風向風速計がなく雨量計だけですが、ストビューの道路から見下ろす畑に雨量計が設置されています。
雨量計の25mほど先を流れる北秋川は檜原村役場付近で南秋川に合流し、あきる野市で秋川に名前を変えます。秋川については「決壊」のカウントはされていません。たしかに、護岸が削られて家屋が傾いたわけで、そこに堤防はありません。
東京の住戸被害は12月2日現在で全壊27棟(あきる野市が16棟)、半壊174棟、一部損壊460棟、床上浸水816棟、床下浸水706棟です。人的被害は日野市で死者1人です。
アメダス小沢の2019年の降水量は2269ミリでした。1年の4分の1以上が1日だけで降ったわけです。
2020年 | 1921.0ミリ | 591位 | /1293地点 |
2021年 | 1522.5ミリ | 852位 | /1293地点 |
平年値 | 1673.6ミリ |
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