川崎市Webサイトに「台風第19号による排水樋管周辺地域 における浸水被害説明資料 」というプレスリリースが掲出されています。武蔵小杉などの浸水に関する資料です。5か所の排水樋管の周囲で浸水が生じたようです。
浸水した5か所以外にも同様の樋門や水門は設置されていますが、ガス橋付近より下流では浸水被害は出ていないものと思われます。河口付近の東京湾側では雨量が少なかったせいかもしれません。
埋め込んだストビューは2018年5月撮影のもので、ガス橋から見た排水樋管です。中央に2つ見える青い橋のような構造物が排水樋管になります。背景は武蔵小杉のタワーマンション群です。
一定の水位に達すると、この樋門は閉める手順になっているようです。ただし、雨が降っているのに樋門を閉じると、排水を遮断して雨水を溜めるだけになってしまいますので、この措置は見送られます。
中原区下丸子山王の排水樋門付近で多摩川の水位が所定の3.49mを超えたのは10月12日の11:30ということです。雨はまだ降り続いており、樋門は閉じられませんでした。15:00には避難判断水位の7.60mも超えます。
中原区内でマンホールからの逆流による浸水が確認されたのは16:00前だそうです。多摩川は22:30には10.81mの観測史上最高水位に達しています。山王樋門が閉じられたのは雨がやんだ23:00前です(完全に閉じられたのは半日後の翌朝)。
樋門や水門とは万能なものではなく、上流の豪雨で水位が上がり樋門なり水門付近で雨が降っていないときだけ役に立つもののようです。多摩川では遊水池のスペースは確保できないでしょうから、地下神殿が必要なのかもしれません。
【外部リンク】
■川崎市>台風第19号による排水樋管周辺地域 における浸水被害説明資料(pdf)
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