震災後に7年稼働した高萩のアメダス臨時観測所

東日本震災に伴う臨時観測所

茨城県・高萩のアメダス臨時観測所は、2011年6月14日昼前から降水量の観測が始まり、同年9月30日夕方から気温と風向風速も追加されています。日照計が設置されることはなく、2018年11月末で廃止されています。

 平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震に伴い、地盤が大きく沈下した地域や強い揺れで地盤がゆるんでいる地域においては、雨による土砂災害や洪水の発生する危険性が高まっています。また、各種の復旧・復興活動や避難所の生活は天候の影響を受けやすく、気象災害に脆弱となっているところもあります。
 このため、気象庁では、下記のとおり岩手県、宮城県、福島県及び茨城県に合計9か所の雨量観測所を臨時に設置して被災地の雨量観測体制を強化し、6月14日(火)から観測を開始する予定です。

気象庁>東北地方太平洋沖地震の被災地の雨量観測体制の強化について(2011/06/03)

もともとは、被災地の観測体制を強化する目的で設置されたもののようです。高萩など9地点です。

刈屋(かりや)岩手県宮古市2011/9~2021/12(雨量のみ)
新町(しんちょう)岩手県大槌町2011/9~2021/12
陸前高田(~たかた)岩手県陸前高田市2011/9~2021/12
桃生(ものう)宮城県石巻市2011/9~2021/12
東松島(ひがしまつしま)宮城県東松島市2011/9~2021/12
岩沼(いわぬま)宮城県岩沼市2011/9~2021/12(雨量のみ)
新地(しんち)福島県新地町2011/9~2021/12
古殿(ふるどの)福島県古殿町2011/9~2021/12
高萩(たかはぎ)茨城県高萩市2011/9~2018/11
▲高萩と同日に稼働した臨時アメダス観測所

ほかの8地点は今も稼働中ですが、高萩は廃止されています。必要がなくなったから廃止されたのでしょう。いいことです。

◆2022/01/09追記 刈屋など8地点も2021年12月に廃止されました。

アメダス高萩

気温、降水量、風向風速、日照の4要素観測点はおおむね20キロ間隔で設置されています。高萩は北茨城から直線距離で15キロ、日立から15~16キロ、大子から34キロです。

高萩付近
高萩付近(地理院タイルを加工)

すでに廃止されていますので、施設そのもののストビューを掲げても支障はないと思われます。2013年5月撮影のストビューを埋め込みました。

中央に見えるのが風向風速計です。緩い角度で設置された脚立のようなものが2つ見えますが、これは太陽光パネルの架台でしょう。9600系のSLが展示されている高萩市勤労青少年ホームの敷地内です。

観測期間内の日最大降水量は2011年9月21日の142ミリ、最高気温は2016年8月9日の36.3℃、最大瞬間風速は2013年10月16日の23.0m/sでした。

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