アメダス大湯はストーンサークルのない新潟県魚沼市

全国の大湯

「大湯」と言えば、一般的には環状列石のある秋田県鹿角市の大湯温泉が有名です。確認できた範囲で全国には「大湯」の地名が次のように14か所あります。

登別市登別温泉町大湯沼、大湯沼川
南津軽郡大鰐町蔵館村岡大湯前バス停
つがる市木造大湯町
北秋田市七日市大湯津内沢
鹿角市十和田大湯大湯小学校、大湯郵便局、大湯川、大湯温泉、大湯駐在所
仙北市田沢湖玉川大湯沼
湯沢市皆瀬小安奥山国有林大湯温泉、大湯ノ沢
魚沼市大湯温泉大湯駐在所、大湯橋
上田市別所温泉大湯(外湯)
半田市大湯町1~5丁目大湯ちびっこ広場
田原市仁崎町大湯
京都市左京区上高野大湯手町
鳥取市中砂見大湯棚大湯棚上バス停
新居浜市別子山大湯
▲全国の大湯

このうち大湯温泉は、秋田県の鹿角と湯沢、それに新潟県の魚沼です。

大湯温泉
大湯温泉(地理院タイルを加工)

アメダス観測地点としての「大湯」にストーンサークルはありません。魚沼の大湯だからです。厳密には上の14か所のどれでもありません。只見線の始発駅・小出駅から奥只見湖方面に向かえば湯之谷温泉郷です。新潟県の湯之谷温泉郷には、薬師、葎沢、芋川、折立、大湯、栃尾又、駒の湯の各温泉が連なっています。

湯之谷温泉郷

このうち、駒の湯温泉、芋川(いもがわ)温泉、葎沢(むぐらざわ)温泉は一軒宿であり、葎沢温泉の宿は廃業しています。アメダス観測地点としての「大湯」は、大湯温泉の隣の折立温泉にあります。住所的には魚沼市下折立です。

湯之谷温泉郷のうちもっとも規模の大きい大湯温泉の名前が観測所名として採用され(てしまっ)たようです。雨量のみの観測地点ですが、雨量計は民間施設の屋上に設置されており、ストビューでも確認できます。

アメダス大湯

さて、2019年の大湯では1ミリ以上の年間降水日数が205日に及び、川谷の201日を上回り全国1位でした。

1ミリ10ミリ30ミリ50ミリ
1983年234日128日43日10日
1995年239日125日38日11日
2005年233日124日47日14日
2019年205日109日29日6日

上の数値は左から1ミリ以上の降水日数、10ミリ以上の降水日数、30ミリ以上の降水日数、50ミリ以上の降水日数です。2019年の大湯は10ミリ以上の雨日も川谷の104日より多くなっています。

アメダス大湯の2020年の年間雨量は3455.5ミリで全国64位です。2016年から2020年まで5年間の1ミリ以上の降水日数は次のとおりです。

2016年2017年2018年2019年2020年
1月23日29日31日27日20日
2月22日22日20日18日23日
3月14日22日12日20日20日
4月12日15日13日17日20日
5月7日14日16日9日13日
6月14日11日10日16日13日
7月19日20日7日16日25日
8月11日18日16日13日7日
9月15日14日21日11日15日
10月11日19日15日19日17日
11月19日21日17日20日17日
12月24日21日26日19日25日
191日226日204日205日215日
▲アメダス大湯の降水日数

2018年1月は1ミリ以上の降水日数が31日です。つまり、毎日欠かさず降り続けたわけです。12月や1月に折立温泉に泊まれば、ほぼ確実に雪が舞うことになります。

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