太子(たいし)ではなく、茨城県アメダス大子(だいご)

2019年最初の39℃台はアメダス大子

2019年08月11日現在、この夏唯一の39℃台を記録しているのは茨城県の大子(だいご)です。8月9日に39.0℃を記録していますが、8月7日も38.3℃で最高気温全国1位でした。茨城県大子町は太平洋から30km以上離れ、福島と栃木両県に接しています。

アメダス大子
アメダス大子(地理院タイルを加工)

当然のように大子町の市街地は盆地になります。大子の観測ポイントは周囲を民家で囲まれており、東40m先は斜面、西70m先には相川が流れています。河岸段丘的な地形です。標高は120mだそうです。

アメダス大子

大子の観測ポイントでは1月10日に最低気温-9.4℃を記録していますので、2019年の年較差は48.4℃となります。39.5℃(5/26)と-28.6℃(2/9)の佐呂間には及びませんが、本州トップクラスで間違いないはずです。

2020年の観測値

2020年の観測値は次のとおりです。

年降水量1242.0ミリ1023位/1293地点
年平均気温13.3℃506位/922地点
年最高気温38.5℃66位/922地点
年最低気温-9.3℃616位/922地点
年較差47.8℃173位/922地点
年平均風速1.1m/s842位/921地点
年日照時間1742.1時間431位/841地点
▲アメダス大子の2020年観測値

年較差の上位は105位まで北海道勢で占められており、アメダス大子は本州では43位になります。平均風速は低いほうから57位タイです。Wikipediaには次のような記述があります。

夏は猛暑日を記録することも多いが熱帯夜は稀で過去に数例しかない。

Wikipedia>大子町 気候(2021/03/12閲覧)

調べてみました。アメダス大子は気温に関しては1978年の観測開始です。日最低気温が25℃以上だったのは過去9日あります。そのうち2018年と2019年が2回ずつです。

湧き水が由来の大子

世田谷や仙台や新潟に太子堂があるのですから、茨城に聖徳太子ゆかりの地名があったとしても不思議ではありませんが、「醍醐水」と呼ばれている湧き水が町名の由来のようです。

観光やなから堤防沿いの遊歩道を歩くと、右側に澄んだ湧き水があります。この「醍醐水」が「大子」の名の由来になったともいわれています。

大子町文化遺産>醍醐水

醍醐水と言えば、300mlのペットボトルを200円で売っている京都・伏見の醍醐寺が有名ですが、醍醐寺と大子町は直接の関係はないものと思われます。1889年の町村制施行の時点ですでに大子村です。もし「醍醐」の字が書けなくて「大子」になったのだとすれば、感謝する必要があるのかもしれません。

町内をストリートビューで散策してみると、石像がやたらと目につきます。とくに気になるのは、常陸大子駅から永源寺(もみじ寺)に向かう長岡橋西詰(南詰?)に置かれた計4体の石像です。

「ながおかはし」のプレートの上で合掌しているのは、髪型からして古代人なのかもしれません。町内には遺跡があるようです。もし女性像だとすれば、川岸であることから弁財天が有力ですが、琵琶は持っていません。

また、親鳥が運んで来る餌を持つ雛鳥のように大口を開けている3体はおそらく笑い地蔵であろうと思われます。その右には何らかの支柱が切断されたような痕跡があります。

さらにその右側には円盤状のコンクリの基礎が3つあることから、笑い地蔵?はもともとそこに設置されたものであり、支柱跡は合掌している古代人像?の設置箇所であったのかもしれません。

ちなみに、橋の左側はフクロウ、東詰(北詰)は蛙と河童です。何が原因で移設されるに至ったのでしょうか。あいにくストビューは2014年4月撮影の1本だけで、過去を遡ることはできません。

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