悪石島とのトカラギャップ最前線の小宝島

アメダス小宝島

小宝島のアメダス観測地点は雨量のみの観測です。観測開始は2014年9月という比較的新しい観測地点です。5月3日と5月17日は全国1位の降水量です。2018年9月24日には138.5ミリの1時間降水量を観測しています。

▲2020年の年間降水量は3135.5ミリで全国1293地点中110位でした。

小宝島のストリートビューはありませんので雨量計の確認はできませんが、衛星写真ではそれらしき区画があります。勝手にピンクのマーカーを置きました。この島の周回道路は1周が徒歩30分だそうです。道に迷うのが難しいかもしれません。

小宝島

十島村(としまむら)Webサイトには小宝島の人口は2018年3月末時点で32世帯53人と記載されています。十島村の有人島でもっとも人口が少ないわけですが、面積も最小であり、人口密度では多いほうの1位です。

十島村なのに有人島は7島

十島村と言うくらいですから10個の島がありそうなものですが、十島村の有人島は赤マーカーの7つです。臥蛇島(がじゃじま)は1970年に無人島になっています。小宝島より大きい横当島(よこあてじま)は居住実績がないそうです。横当島の隣の上之根島も無人島ですが、これで10島になります。

十島村と三島村
十島村と三島村(地理院タイルを加工)

赤と紫の10島で十島村と理解するのが無難ですが、本当のところはそういうわけでもなさそうです。

十島村の10島とは

もともと三島村を含めて十島村(じっとうそん)だったようですが、太平洋戦争に敗れて口之島以南が米軍の占領下に入ります。トカラ列島は奄美大島より1年早く1952年に返還されます。このとき、三島村が分立して、返還された区域で十島村(としまむら)を名乗ります。

もとの10島は(1)上三島の竹島、硫黄島、黒島と(2)下七島の口之島、中之島、平島、諏訪之瀬島、悪石島、宝島、臥蛇島です。小宝島は宝島とワンセットという括りだったようです。臥蛇島が無人島化した1970年以降は、小宝島が下七島に「昇格」したようです。

トカラギャップ

小宝島へのアクセスは週2便の村営フェリーのみです。2020年5月現在の時刻表では鹿児島港出港が月曜日の23:00、小宝島着が火曜日の10:45です。このフェリーは奄美大島の名瀬港で折り返して、水曜日の早朝5:50に小宝島を出て鹿児島港には18:20に到着予定です。

この1泊パターンでは民宿の人を朝5時に起こしてしまうことになりますので、躊躇せざるを得ません(それが日常なのですから、そんなに気にすることはないわけですが…)。とはいえ、次の便は土曜日10:50発名瀬行きです。結局、釣りやダイビングが目的でない限り、そう気軽に行ける島ではありません。

小宝島はハブ生息地の北限です。ただし、生息しているのはホンハブではなく、毒性がそれほど強くないトカラハブです。ネズミやカエルがいないこの島で、トカラハブは木に登って小鳥を捕食しているということです。

南西諸島にはハブのいる島といない島が混在しています。もともと陸続きだったのが、海面の上昇によって島が生じて生息域が狭まり、その後海面が下降したことでハブのいない島が生まれたのだと説明されることが多いようです。

宝島と小宝島は火山島ではなくサンゴ隆起の島です。小宝島の最高標高は103メートルです。奄美大島の西にある喜界島は214メートルですが、喜界島はハブのいない島です。海水面の上昇下降は一律だとしても、地盤の隆起沈下は局所的なものでしょう。当然に後者の要素が加わっているものと思われます。

小宝島と悪石島の間にはトカラギャップと呼ばれる地形的な窪みがあるそうです。動植物相の境界であるだけでなく、繰り返される群発地震はこれに起因するようです。

ストビューの代わりに小宝島の空撮動画が見つかりました。

依然として来島自粛要請中

鹿児島県の新型コロナ感染者は11人ですが、2020年5月20日現在で離島では3人の感染者が出ています。沖永良部島の陽性者は大阪から神戸→那覇経由で帰島しており、奄美大島の2人は埼玉からの来訪者が感染源とされています。

4/02 埼玉からの来島者AをBが空港で迎える
4/03-04 遊漁船で同行
4/05 Aは発熱でホテル静養
4/06 Aが東京に戻る
4/08 Aが陽性
4/12~ Bが発熱、自宅待機
4/17 Bと同居家族Cが陽性

この奄美のケースでは濃厚接触者の検体を鹿児島市内に空輸して検査しています。奄美大島で検査できないのなら、検査できる施設は鹿児島の離島にはないはずです。総人口700人の十島村がデリケートになるのは当然のことです。

 十島村では、村内での新型コロナウイルス感染者の発生がないよう積極的な水際対策を行っており、当分の間は村外からのご来島をご遠慮いただくお願いをしております。
 本村は、無医師地区で、医療機関は看護師のみ常駐する診療所であるため、入院病床はありません。当然、感染症指定医療機関もありませんので、村内で感染者が発生した場合の対応が厳しい状況にあります。
 つきましては、村外からのご来島については自粛していただきますようご理解とご遠慮をお願いいたします。

十島村>「新型コロナウイルス感染症に関する村外からの来島者へのお願い(2020/04/21)

十島村においては、令和2年7月8日から引き続き観光やレジャー、帰省などを目的とした不要不急の来島は、県内・県外ともに自粛をお願いしているところです。
鹿児島県でも、感染拡大地域との不要不急の往来について自粛を呼び掛けています。
それ以外の地域においても、他の地域との往来について自粛を呼び掛けている自治体がありますので、お住まいの自治体の情報も確認し、引き続き観光等の不要不急の来島の自粛についてご理解・ご協力をお願いいたします。

十島村>新型コロナウイルス感染拡大にかかる来島自粛依頼について(2021/10/01)

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