ふと「中東」の範囲が気になってしまいました。私の理解する「中東」とは、一般的な「中東」と少しだけずれているのかもしれません。私はこのブログで2度「中東勢」を使っています。
5日前からの増加数で気になるのは、サウジアラビア、カタール、アラブ首長国連邦の中東勢とシンガポールです。この4か国に共通するのは死亡者数の少なさ、つまり致死率の低さです。ヨーロッパと中東ではウイルスの種類が違うのではないかと思うほどの落差があります。
430「やはり暑さには(少し)弱そうな新型コロナ」
アラビア半島の9か国、つまりイエメン、オマーン、アラブ首長国連邦、カタール、バーレーン、サウジアラビア、クウェート、ヨルダン、イスラエル(あるいはパレスチナを加えて10か国)が中東であることはまず異論はないはずです。
サウジアラビア、カタール、アラブ首長国連邦、クウェートの中東勢、インド、パキスタン、バングラデシュ、インドネシアのアジア勢
526「再燃イランの致死率5.5%は周辺国より突出」
私はパキスタンを非中東扱いしています。イギリスから見てインドが「東」、日本は最果ての「極東」、インドの隣国であるパキスタンは「東」の手前であって「中東」ではないという理解です。
外務省区分による「中東」は上の地図の15か国です。パレスチナが承認されれば16か国となります。キプロスはヨーロッパに入っています。
私の理解している「中東」は、アフガニスタン(1)とトルコ(12)が外れて、エジプトが入ります。私が「中東」という地域名称を覚えたのは第4次中東戦争のときだったはずです。当事国であるエジプトは、私の中では最初から「中東」のカテゴリーに入っているのです。
外務省はすべての国をアジア、大洋州、北米、中南米、欧州、中東、アフリカに7区分していますので、アフリカ大陸のエジプトはやはりアフリカに入ってしまうのでしょう。また、この7区分ならトルコが中東にくくられてしまうのも妥当です。
Wikipedia「中東」のページには「伝統的中東」として16か国が掲載されています。外務省区分と異なるのは、アフガニスタンが外れており、エジプト(とパレスチナ)が入っていることです。トルコは入っています。トルコについて私は「近東」であっても「中東」ではないと理解しています。したがって、トルコが含まれるときは「中近東」の呼称とします。
トルコの新規感染者数は次のように推移しています。4月中旬がピークアウトですから、日本と同じような曲線です。
トルコ・ラジオ・テレビ協会による日本語Webサイトには、トルコ国内の新規感染者数等が掲載されています。過去10日間の数値は次のとおりです。今でも毎日1,000人程度の新規感染者が発生しており、ここからなかなか減少しません。
月日 | 死者数 | 検査数 | 陽性者 | 陽性率 |
5月20日 | 23 | 20,838 | 972 | 4.7% |
5月21日 | 27 | 33,633 | 961 | 2.9% |
5月22日 | 27 | 37,507 | 952 | 2.5% |
5月23日 | 32 | 40,178 | 1,186 | 3.0% |
5月24日 | 32 | 24,589 | 1,141 | 4.6% |
5月25日 | 29 | 21,492 | 987 | 4.6% |
5月26日 | 28 | 19,853 | 948 | 4.8% |
5月27日 | 34 | 21,043 | 1,035 | 4.9% |
5月28日 | 30 | 33,559 | 1,182 | 3.5% |
5月29日 | 28 | 36,155 | 1,141 | 3.2% |
4月2日時点の累積患者数は15,679人ですが、このうち8,852人はイスタンブル県ということです。人口1,400万のイスタンブルはトルコ最大の都市です。感染爆発は東の隣国イラン側ではなくヨーロッパ側から起きています。
トルコでは4月4日以降、公共交通機関などでのマスク着用が義務づけられました。このため、使い捨てマスクが週5枚配布されています。週末はおおむね外出禁止になりますので、5枚ということなのでしょう。また、65歳以上と20歳未満はもともと外出禁止ですので、配布対象ではありません。平日は経済活動を行い、週末は閉じこもるという作戦です。
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