停戦から30年、アフリカ地図の空白地帯は西サハラ

需要は限りなく絶無に近いと思われますが、アフリカ北西部5か国(地域)の新型コロナ感染者数を調べてみました。アルジェリアの致死率7%はアフリカでは1位です。

感染者死亡者致死率人口比感染率
アルジェリア10,2657157.0%0.172.38
モロッコ8,4082082.5%0.062.31
西サハラ9111.1%0.020.15
モーリタニア1,104595.3%0.132.44
カナリア諸島2,3701516.4%7.02110.23
▲アメリカ北西部の感染者数等

アフリカ大陸北西部の大半はかつてのフランス植民地です。ただし、西サハラだけは旧スペイン領で、カナリア諸島はスペインの自治州の1つです。スペイン全体では人口1万人当たりの死亡者数(人口比)は5.81人で、人口1万人当たりの感染者数(感染率)は51.72人ですが、カナリア諸島ではこれより高くなっています。

アフリカ北西部

モロッコが独立したのは1956年、モーリタニアは1960年です。スペインは1975年に西サハラの領有権を放棄しました。当初はモロッコとモーリタニアによる分割統治が画策されましたが、独立を目指すポリサリオ戦線と対立して武力衝突に発展します。

1979年にポリサリオ戦線との停戦に合意したモーリタニアは西サハラから撤退しますが、モーリタニアが撤退した地域を含めて海岸部はモロッコが実効支配しています。ポリサリオ戦線はアルジェリアの支援を受けて内陸部に拠点を構えています。西サハラには海岸線と平行に総延長2000キロ以上とされる「砂の壁」が設けられています。

というわけで「西サハラ」という国はありません。実効支配しているのはモロッコとポリサリオ戦線ですが、モロッコによる西サハラの領有は国際的には認められていません。ポリサリオ戦線は亡命政権です。両者は1991年に停戦と住民投票に合意していますが、30年近くたった今も住民投票は実施されていません。

Johns Hopkins大の新型コロナダッシュボードで「Western Sahara」とされているのは、「砂の壁」の内陸側だと思われます。モロッコがわざわざ区分するはずはありません。西サハラの感染者数は9人ですが、どの程度の医療機関があるのか心もとないところです。

この西サハラには世界一とされるベルトコンベアがあります。上の地図のピンクのマーカーがリン鉱石鉱山のあるブーカラーです。ここから港まで100キロ近いコンベアが設置されています。モロッコのリン鉱石産出量は中国に次いで世界2位です。

このコンベアは稼働していないと記載している個人ブログがありますが、2010年と2019年のグーグルアース画像を比較すると、必ずしも同一ではありません。

2010年5月のブーカラー鉱山

上の画像では斜めに3本ですが、2019年の最新画像は4本ですので増設されています。

止まっていた時代もあったのでしょうが、稼働していないということはないのではないかというのが私の理解です。いくら砂漠とはいえ、埋蔵量を確認してからでないと100キロ近い設備の敷設には踏み込めないものでしょう。Wikipedia「西サハラ」には 「1963年豊富なリン鉱床が発見される。現在も採掘中」との記載があります。

このベルトコンベアが完成したのは1971年のようです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました