旭川の病床使用率が60~70%で動かない不思議

病床使用率

旭川市が病床使用率を発表し始めたのは11月26日です。

旭川市>新型コロナウイルスに関連した患者の発生について(11/26)

以降の病床使用率は次のように推移しています。ほとんど変わりません。

66%→66%→70%→70%→66%→66%→66%→61%→60%→60%→66%→67%→67%→66%→72%

12/10に初めて70%を超えましたが、60~70%の間で動いていました。ちょっと不思議な気がします。連日30人前後の新規感染者が出ているのです。発表されているのが率だけですので、100%が満床なのではなく実質的には70%が上限なのではないかという気がしなくもありません。

実際には、コロナ専用病床が拡大されているようです。たとえば、院内クラスターで入院患者が感染したフロアについては、患者を移して消毒したうえで一般病床として再開するのではなく、そのままコロナ病床に転用するという対応がされているものと思われます。それでも率が一定に保たれているのは、それだけの余裕が必要だからなのでしょう。分母が一定しないのが病床使用率のやっかいなところですが、40%で危険水準と理解したほうがよさそうです。

人口と気温

旭川市の人口は12月1日現在で331,645人です。中核市ですので、保健所は自前です。旭川市保健所は市役所第2庁舎内にあります。市の中心部から少し離れた永山地区の合同庁舎にあるのは道立の上川保健所です。旭川市の北に位置する幌加内町、西の上川町、南の美瑛町などを管轄しています。

旭川と東京の気温を湿度を比較してみました。今年の数値です。

9月10月11月
旭川18.3℃10.2℃3.9℃
東京24.2℃17.5℃14.0℃
旭川80%82%83%
東京83%75%65%
▲旭川と東京の平均気温と湿度

9月の旭川の気温は10月の東京とほぼ等しく、10月の旭川は11月の東京より寒いわけです。外気を観測していますので、湿度はあまり関係ありません。乾燥するのは暖房を使う屋内です。

感染状況

旭川市の新型コロナ陽性者は第1波では16人でした。16人目は4月17日に確認されており、17人目は7月20日です。7月に2人、8月に9人、9月に3人です。様子が変わり始めるのは10月です。月間18人で10月末の累積感染者は48人でした。11月に入ると1日も欠けることなく陽性者が判明します。

11月1日が1人、2日が5人、3日が2人、4日が3人、5日が6人です。最初の院内クラスターが確認されるのは6日です。職員と入院患者の計77人を検査して9名の陽性が判明しています。最近1か月の新規感染者は次のとおりです。なかなか収まりません。

月日陽性者検査数陽性率
11/1062452.4%
11/1192274.0%
11/1263311.8%
11/1342971.3%
11/14113630.6%
11/156817.4%
11/164666.1%
11/1753291.5%
11/1892893.1%
11/192120410.3%
11/20132505.2%
11/214031012.9%
11/22223845.7%
11/23134832.7%
11/244413931.7%
11/25334786.9%
11/26313469.0%
11/27343938.7%
11/28264405.9%
11/29196927.5%
11/303713228.0%
12/14638511.9%
12/2223825.8%
12/3293438.5%
12/4274835.6%
12/5154283.5%
12/683822.1%
12/75032615.3%
12/8268832.9%
12/9233686.3%
▲旭川の感染者数の推移

5つの基幹病院のうち2つの病院でクラスターが発生したわけですが、旭川は道北の拠点都市ですので、通常診療が滞ると単に旭川だけの問題では済まなくなります。

人口陽性者感染率
旭川市331,645(12/1現在)73522.2
奥尻町2,502(11/末現在)56223.8
大阪市2,750,812(11/1現在)11,78142.8
▲人口1万人当たりの感染者数

12月10日時点の感染率を算出してみました。人口1万人当たりの感染者数では大阪市の半分ほど、奥尻町の10分の1です。

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