アメダス須佐、春の南風は地形の産物

5月4日の日最大瞬間風速1位地点は山口県のアメダス須佐でした。3月1日、4月3日、4月4日に続いて2021年は4勝目です。えりも岬20勝、飛島8勝、那須高原7勝、石廊崎5勝に次ぐ5位タイということになります。

このサイトで日最大瞬間風速1位地点をフォローし始めたのは2019年1月からですが、アメダス須佐は2019年と2020年は0勝でした。突如現れたダークホースを探ってみます。

山口県最北端の町だった須佐町は2005年の合併で萩市になっています。西隣の阿武町（あぶちょう）が合併に参加せず、合併後の萩市の市域はほとんど飛び地に近いいびつな形です。旧・田万川町（たまがわちょう）の町域を通って県境を越えた石見（いわみ）空港にはアメダス高津があります。

須佐と言えば海岸線のホルンフェルスが有名ですが、アメダス観測所は須佐湾の奥にある遊覧船乗り場から直線2キロの標高50ｍです。

アメダス須佐の2020年観測値は次のとおりです。年平均風速は2.0m/sで921地点中494位ですから、順位的には半分以下です。

▲アメダス須佐の2020年観測値

最大瞬間風速は2008年から各地のアメダスで観測が始まっています。5月4日の27.5m/sは観測史上10位でした。どうやらアメダス須佐では4月を中心に南から強めの風が吹く傾向があるようです。