飛島(とびしま)は「山形でもっとも温暖」ではない

飛島村は愛知県に現存しますが、山形県の旧・飛島村は1950年に酒田市に編入されています。緯度だけなら秋田県にかほ市とほぼ同じです。

飛島
飛島(地理院タイルを加工)

2020年4月10日付「日経」の記事によれば、飛島の人口は187人で高齢化率(65歳以上人口の割合)が77%ということです。平均年齢は70歳以上という話もあります。定期船「とびしま」は、冬季の運行が1日1往復です。

9:30酒田発で10:45に飛島南部の勝浦港着、復路は13:45発ですので、正味で2時間半滞在できるようです。焼尻と比較すると、出発が30分遅く滞在時間も余分に取れます。レンタチャリはあるそうです。

Wikipedia「飛島(山形県)」に気になる文言がありました。

対馬海流のただ中にあり、年平均気温は約12℃以上に達する。山形県の最北端でありながら、山形県内で最も温暖

Wikipedia>飛島(山形県)2020/12/16閲覧

対馬海流の影響がありますから比較的温暖だろうとは思われますが、1981年から2010年までの平年値は飛島で12.3℃、酒田は12.7℃です。そこで、山形県内沿岸部のアメダス観測地点の年平均気温を比較してみました。

山形県沿岸部の年平均気温の推移

酒田との比較では1984年以降、全敗です(飛島は2013年7月から8月にかけて10日以上の欠測があります)。最近では新潟県境に近い鼠ヶ関にも抜かれています(鼠ヶ関は2008年10月に観測地点が移転しています)。浜中(庄内空港)ともいい勝負ですので、飛島が「県内でもっとも温暖」とは言えません。

Wikiの編集履歴を調べてみました。「もっとも温暖」は2005年6月に初めて登場します(この時点では「もっとも」がひらがな表記です)。

対馬海流のただ中にあり、年平均気温は約12℃。山形県の最北端でありながら、山形県でもっとも温暖である。

Wikipedia>飛島(山形県)2005年6月3日 (金) 06:31時点における版

2005年なら当時の平年値は1971年から2000年までの30年間です。ただ、アメダス飛島は1978年開設ですので、グラフから見る限り当時の平年値も微差ながら酒田のほうが上回っていたはずです。酒田の観測所は旧測候所であり、移転したのは1970年です。

さて、アメダス飛島は日最大瞬間風速で去年が9勝今年も12月16日で13勝目です。日最大瞬間風速のTOP10は次のとおりです。1位から8位まで西南西の風が独占しています。

51.1m/s西南西2012/04/04
45.3m/s西南西2015/02/13
42.9m/s西南西2012/04/03
41.3m/s西南西2012/12/06
39.7m/s西南西2018/03/01
38.4m/s西南西2018/10/07
37.7m/s西南西2020/02/03
37.5m/s西南西2016/04/17
37.2m/s西2017/11/26
37.2m/s西2009/11/01
▲飛島の日最大瞬間風速TOP10

アメダス観測所は島の南部の山中にあります。標高は58mとされています。風速計の高さは20.5mです。

アメダス飛島

ストリートビューは沿岸部の道路だけですので、風速計などは確認できませんでした。

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