三本槍岳からの風でアメダス那須高原は強風に

アメダス那須高原は2019年に日最大瞬間風速1位を5回観測しています。1月に4回、12月に1回でした。2020年は2月、3月、4月に各1回あり、11月21日で4回目です。一般的に日最大瞬間風速1位地点は岬だったり離島だったりで、内陸部の観測地点が1位になるのはレアです。

もちろん相対的なものですので、特別な強風地帯でなくても全国1位にはなれるわけですが、いったいどんなところに観測施設があるのか前から気になっていました。

アメダス那須高原

那須の場合は標高500mを超えると高原感が漂い始めます。那須町役場は標高336m、那須郵便局近くの広谷池交差点は標高470m、那須の御用邸は標高700m、那須温泉の殺生石が標高883mです。アメダス観測所は那須どうぶつ王国やアルパカ牧場の近くにあり、標高749mになります。

アメダス那須高原に設置されている風向風速計の高さは6.6mとされています。実際、ストビューでも電柱のほうが高く見えます。以前はアメダス那須の名称だったようですが、那須町役場からは直線で14キロほど離れています。逆に、福島県境までは1.5キロしかありません。最寄りの新幹線駅は新白河駅になります。

那須町周辺
那須町周辺(地理院タイルを加工)

赤マーカーがアメダス那須高原、ピンクがアメダス黒磯、青がアメダス白河、紫がアメダス湯本、オレンジがアメダス田島、緑が広谷池交差点、水色が那須御用邸です。周囲のアメダス観測地点と年降水量、年平均気温、年平均風速、年日照時間の平年値(1981~2010年)を比較してみました。

標高観測地点降水量気温風速日照時間
640m湯本(福島県天栄村)1636.5mm9.0℃1.0m/s1401.8h
355m白河(福島県白河市)1410.9mm11.5℃3.5m/s1780.4h
544m田島(福島県南会津町)1316.5mm9.3℃0.8m/s1373.7h
749m那須高原(栃木県那須町)1960.8mm9.3℃2.6m/s1528.2h
343m黒磯(栃木県那須塩原市)1526.1mm11.7℃2.0m/s1722.6h
63mえりも岬(北海道えりも町)957.1mm7.0℃8.2m/s
38m焼尻(北海道羽幌町)847.3mm7.9℃5.4m/s1611.0h
58m飛島(山形県酒田市)1425.9mm12.3℃6.0m/s1610.6h
▲年降水量、年平均気温、年平均風速、年日照時間の平年値

東北で年降水量1900mはかなり多いほうですが、内陸部ならこんなものだろうと思われます。むしろ白河の年平均風速3.5m/sが気になります。アメダス那須高原の日最大瞬間風速TOP10は次のとおりです。那須高原の観測開始は1976年ですが、最大瞬間風速については2008年12月以降です。

日最大瞬間風速風向年月日
37.0m/s北西14/02/16
36.4m/s西北西09/05/14
34.2m/s西北西13/10/16
34.2m/s西北西09/02/08
33.3m/s北西09/04/15
33.2m/s北西13/12/10
33.0m/s西北西17/10/23
32.9m/s西北西12/02/23
32.8m/s西北西08/12/29
32.7m/s西北西15/03/02
▲アメダス那須高原の日最大瞬間風速

どうやらアメダス那須高原では、北西または西北西の風のときに強い風になるようです。11月21日の24.2m/sも西北西の風でした。観測地点の西北西にあるのは那須五岳の最高峰・標高1917mの三本槍岳です。標高1915mの茶臼岳は、方位的にはアメダス那須高原のほぼ真西になります。

ロープウェイで9合目まで行ける茶臼岳は1時間で山頂に登れますが、登ったあとでロープウェイが運行休止になると、歩いて下山しなければならなくなります。強風や雷でストップすることはそれほど珍しくないようです。

屋外広告物条例のある那須町では、断じてリゾート地というわけではない国道294号線沿いでもセブンイレブンの看板がこうなっています。2013年5月撮影のストビューを埋め込みました。お向かいのコスモ石油さんは赤の明度を落としているのかもしれません。

なお、那須町が平成の大合併に乗らなかった事情はよくわかりません。2018年度の財政力指数は那須町が0.77、黒磯市と西那須野町と塩原町が合併した那須塩原市は0.81、黒羽町と湯津上村を編入した大田原市は0.64です。合併のメリットはあまりなかったのかもしれません。

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