2020年の年較差は69.7度、遠軽町のアメダス生田原

2020年の年較差が大きかった10地点

気温観測を伴うアメダス923地点で、2020年の年較差がもっとも大きかったのは遠軽町の生田原(いくたはら)でした。

振興局観測所名年平均年最高年最低年較差
オホーツク生田原6.035.9-33.869.7
上川江丹別6.632.5-36.068.5
上川和寒7.033.0-34.567.5
上川富良野7.334.8-31.966.7
オホーツク滝上6.132.9-33.366.2
上川麓郷6.735.3-30.866.1
上川幌加内6.532.6-33.566.1
十勝陸別5.634.2-30.764.9
十勝糠内6.336.0-28.764.7
オホーツク遠軽6.535.5-29.164.6
▲2020年の年較差が大きかった10地点

生田原では2020年2月9日明け方に-33.8℃を観測しています。アメダス生田原では観測開始直後の1978年2月17日に-32.0℃が観測されており、長く最低気温の記録として固定していました。42年ぶりの更新で最低気温が下がったことで年較差1位を射止めたことになります。2020年の最高気温は8月11日の35.9℃でした。

生田原町は2005年に遠軽町、丸瀬布町(まるせっぷちょう)、白滝村と合併して、新たに遠軽町が発足しています。笹を意味するアイヌ語の「イクタラ」が由来ということです。生田原は旧・遠軽町の南で、その内陸が丸瀬布、さらに大雪山側に白滝という位置関係になります。

アメダス生田原

スイッチバックの遠軽駅から3駅目が生田原駅で、生田原の3駅先が留辺蘂(るべしべ)駅です。

生田原駅
生田原(地理院タイルを加工)

石北本線生田原駅から徒歩14分ほどの位置にアメダス生田原はあります。生田原川を渡り、オホーツク文学碑公園の少し先です。

アメダス生田原

アメダス生田原は2020年の年降水量が1293地点中27位でした。

最寄りの空港はオホーツク紋別空港

Wikipedia「生田原町」のページには次のような記載があります。

Wikipedia生田原町
Wikipedia>生田原町

最初の地図の左肩にある飛行機マークは紋別空港です。生田原は女満別空港より紋別空港のほうが近いはずです。生田原駅の北にある観光施設「ちゃちゃワールド」Webサイトのアクセスのページには次のように記載されています。

【お車で】
●遠軽町~生田原………約20分(R242経由)
●北見市~生田原………約50分(R39留辺蘂町からR242)
紋別空港~生田原……約1時間(R238湧別町経由R242)
女満別空港~生田原…約1時間30分(北見市経由)
●札幌~生田原…………約3時間30分(一部高速道路利用)

ちゃちゃワールド>交通アクセス

紋別空港は羽田便が1日1往復あるだけです。2021年2月は冬季+コロナによる減便で月に18日しか運行されません。そこを考慮して敢えて紋別空港を外したとも考えられますが、12:15着で12:55発の1日1往復といえども空港には違いありません。併記が妥当ではないかと思われます。

もう一つの「チャチャワールド」と「生田原」

さて、「ちゃちゃワールド」にはクリオネの水槽もあるそうです。この地域がお茶の産地のはずはなく、足利茶々丸とも無縁でしょうし、まして「ネギま」関係とも思えません。木製おもちゃの博物館ということです。2012年6月撮影のストビューを埋め込みました

地元の林産加工をアピールしようということのようですが、施設は民間委託されているわけではなく公営だと思われます。1998年のオープンです。工房で体験もできるようですが、国産の鬼胡桃をきれいに割ることのできるくるみ割り人形があればいいのにと思わなくもありません。

なお、宮城県登米市石越町の高森公園には「チャチャワールドいしこし」がありますが、こちらは遊園地で開園が1995年です。運営は民間に委託されています。

また、大分県由布市に「生田原」の地名があります。久大本線の向之原駅と鬼瀬駅の間です。大分川の南で市営の生田原団地もありますが、読みについては不明です。大字は挾間町谷(はさままち たに)です。

由布市挾間町谷
由布市挾間町谷の生田原(地理院タイルを加工)

生田原には由布市のコミュニティバス(ユーバス)の停留所がありますが、ストビューではローマ字やふりがなの記載はなく単に「生田原」のみです(由布市は「ゆふし」のふりがな付きです)。近くにある大分市野津原は「のつは」と読みます。

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