10都府県に発出されている緊急事態宣言は沖縄を除いて期限の20日で解除される見通しです。まあ、解除されるのは宣言であって、時短が解除されるわけではなさそうです。
日本と世界の新規感染者グラフは相似形
日本国内と世界の新規感染者のグラフは連動しており、この傾向は今も崩れていません。世界の趨勢に見事にマッチしているのが日本のグラフです。
世界のグラフは谷間が明確ではありませんが、2020年は4月と7月にギアが入り、年末年始と今年4月末に山があります。見事に共通しているわけです。
防疫体制の甘さを反映しているだけかもしれませんが、日本の第1波は欧米、第2波は中南米、第3波はヨーローッパ、第4波はアジアのピークと一致します。第2波は偶然の産物かもしれません。いずれにせよ、世界のグラフが上向いたときは身構えておく必要があります。
ワクチン接種が進んでいて日本より人口の少ないイギリスは新規感染者が増加傾向にあります。6/10の新規感染者数は7,239人で当日の日本の3倍以上です。この現象が起きてしまうと、見えかけたゴールは幻になってしまいます。
第3波と第4波の比較
この半年ほどの東京、愛知、大阪、沖縄の4都府県について、人口10万人当たりの新規感染者数を1週間単位で算出してグラフ化してみました。「~11/26」は2020年11月20日から26日までの1週間の人口10万人当たりの新規感染者数です。グラフの右端は6/4から6/10の1週間です。
第3波と第4波には大阪が先行したという共通点があります。東京は半ば予備的にマンボウをかけて緊急事態宣言に移行しましたので、コトが大きくならなかったわけです。三鷹駅南北問題などがあったにせよ、早く動いたことに関しては小池氏は評価されるべきです。
第3波と第4波の決定的な相違は重傷者の数です。第4波は全国でようやく1000人を切ったばかりです。
第3波ではピーク時が1000人を超えた程度でした。
6月20日で解除されるにしても、その時点では600人台ではないかと思われます。第3波より重症ベッドが埋まっている状態での解除になるわけです。そんな中で気になるのは、直近(6/10)の実効再生産数が千葉で1.02、神奈川で0.98と、下げ止まり現象が起きつつあることです。
第2波はどうだったのか
1年前の第2波がいつから始まったのかということも、4か月サイクルという点では気になります。第2波は6月末から始まっています。
当時の菅官房長官は「圧倒的に東京問題」と発言し、GoToトラベルをめぐって小池都知事は「ブレーキとアクセルを同時に踏むようなこと」と返しました。東京抜きでGoToが始まったのは7月22日でした。
ちょうどオリンピックが始まる頃には第5波の萌芽が見えるのではないかと思われます。とりあえず夏の旅行の予定を立てるなら、五輪期間に合わせておくのがもっとも無難なようです。どうせオリンピック期間の緊急事態宣言はないわけです。
8月後半のパラ期間はシビアな状況になっていて、キャンセルを迫られることになりかねないと、みんなが同じことを考えそうな気もします。私は8月初めに設定済みです。
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