台湾・天宙和平統一家庭党の綱領らしきもの

天宙和平統一家庭党

台湾の旧・統一教会(統一協会)のことを調べていたら、「天宙和平統一家庭黨」というWebページ(GoogleのBlogger)に辿り着きました。「黨」は「党」の旧字ですので「天宙和平統一家庭党」になります。Wikiには次のような記述があります。

2014年7月20日、台湾の統一教会前代表であった張全鋒(既に死去)により設立された

Wikipedia>天宙和平統一家庭党 (2023/07/14閲覧)

Bloggerの投稿は2件ですが、1つはシンボルマークですので文字情報としては1件だけです。2014年10月16日付で「天宙和平統一家庭黨 黨策綱領」と題されています。

ちなみに、自民党の2010年綱領は次のように始まります。

我が党は、「反共産・社会主義、反独裁・統制的統治」と「日本らしい日本の確立」―の2つを目的とし、「政治は国民のもの」との原点に立ち立党された。

自民党>平成22年(2010年) 綱領

公明党綱領の冒頭のセンテンスは次のとおりです。

「公明党」は、〈生命・生活・生存〉を最大に尊重する人間主義を貫き、人間・人類の幸福追求を目的とする、開かれた国民政党です。

公明党>綱領

で、台湾の「天宙和平統一家庭党」はこのセンテンスで始まります。

本黨理念為民主主義與神主義(Godism), 神主義即共生共榮共義

天宙和平統一家庭黨

Google翻訳に頼ってみると「党の理念は民主主義と神主義であり、神主義とは共生、共同繁栄、共通正義である」だそうです。

One Family under God

本物なのか誰かが名を語った怪文書なのかは判断しかねるところですが、それほどの違和感はありません。この教団の政党ならそう言いそうだなという内容です。

One Family under God
天宙和平統一家庭党綱領のGoogle翻訳

「One Family under God」は教団系ワードですが、どちらかと言うと3男派がよく使っているようです。ただ、これは天宙平和連合(UPF)のモットーでもあります。

UPFのビジョンは「One Family Under God(神の下の一家族世界)」です。
UPFは、他者への奉仕と協力、国家・宗教・人種・民族間の和解と調和を促進する活動を通じ、平和文化の創造に貢献します。

ユニバーサル・ピース・フェデレーション>UPFについて

天宙平和連合は台湾では「全球和平聯盟台灣總會」の名称のようです。台湾教会本部と同じビルに入居しています。中国語版Wikiに記載された「天宙和平統一家庭黨」の所在地も「新北市中和區中正路920號2樓」であり、やはり同一です。

なお、女性連合の台湾支部は「世界和平婦女會台灣總會」であり、所在地は「台北市大安區羅斯福路二段95號7樓之2」です。

タイムライン

「本黨之階段性任務為」はGoogle翻訳では「党の段階的な任務は次のとおりです」になります。どうやら2014年当時は次のようなタイムスケジュールを見据えていたようです。ハングルではなく漢字ですので、翻訳なしでもイメージはなんとなく掴めます。

1.復歸台灣成為台灣天一國(天宙和平統一國)。(2014-2020)
2.復歸兩岸統一的中華天一國。(2014-2027)
3.推動建設白令海峽和平大橋/隧道計劃,打開和確立台灣的國際政治地位。(2014-2035)
4.推動創建天一國國際聯邦,將一個一個散佈在各大陸陸續復歸的天一國組織成像美國初期十三州的聯邦國家。 (2014-2034)
5.完成創建天一國世界聯邦, 即真正意義的天宙和平統一國, 擁有世界文化、世界政府、世界憲法、世界貨幣、世界共同市場的世界國家。(2014-2040)

天宙和平統一家庭黨

「復歸」は教団用語としての「復帰」です。家族を信者にすることが家族復帰で献金は万物復帰です。第1段階では2020年までに台湾が天一国になる予定だったようです。天一国とは彼らにとっての理想の完成形です。

(2)の「両岸」は台湾海峡の両岸でしょうから、中国大陸とワンセットで「天一国」になるのが2027年のようです。ちょうど習近平国家主席の3期目の任期が2027年までです。

(3)の「白令海峽」とはベーリング海峡のことだそうです。2035年までに米露間の約85キロを架橋かトンネルで結びたいようです。アメリカ側からもロシア側からも氷の上を歩いて渡った実績はあるそうです。

とはいえ、ホッキョククジラやゴマフアザラシ以上の需要があるかどうか、10か月も氷に閉ざされるのに工事が可能なのか、パイプラインではいけないのか、ツッコミどころは多そうです。

で、最終的には2040年までに天一国世界連邦を成立させたいようです。そのときこそUPFが本当の国連になり、韓国語が世界言語になるのだとは書いてありませんけど…。

もう30年近く前の話ですが顕正会の勧誘を受けたとき、「20xx年までに国教になる」と言われて正気を疑ったことがあります。もしそうなるとしてもそれを信じない最後の100人でありたい、とお断りしました。なかなか奇跡は起きないもののようです。

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