2度目の40℃に届くのか、アメダス愛西（あいさい）

2005年に海部郡（あま-ぐん）4町村が合併して成立したのが愛西市（あいさい-し）です。愛媛県の最南端が愛南町（あいなん-ちょう）であるように、愛知県の最西端は愛西市です。名前に偽りはありません。

合併前は佐屋町（さや-ちょう）、佐織町（さおり-ちょう）、立田村（たつた-むら）、八開村（はちかい-むら）でした。2021年度の財政力指数は0.61で、愛知県の市町村としては低いほうです。

アメダス観測所があるのは市北部の旧・八開村です。合併前の名称はアメダス八開でした。1994年8月5日、私が知多半島でグッタリしているとき、アメダス八開では国内5例目となる40℃台が観測されました。

それ以来40℃台はありません。厳密には同年8月7日に幻の40℃台が観測されていますが、これは「未公認記録」です。当時のルールでは、無人観測所の日最高気温とは毎正時24回の観測値のうちの最大値でした。

観測自体は10分ごとに1日144回行われており、12時50分に40.2℃が観測されていますが、残念ながら13時ジャストの39.8℃がレコードとして残されて、2度目の栄誉？はお預けになっています。いずれにせよ、アメダス愛西になってからの40℃台はありません。

合併後の最高気温は2007年8月16日の39.6℃です。昨日（15日）21時現在の天気予報では、17日と18日の予想最高気温を39℃としている気象会社があります。およそ30年ぶりのチャンスが巡ってきたのかもしれません。

アメダス愛西の観測露場は県道沿いです。周囲に高い建物はありません。学校用地かもしれませんが、デッドスペースの有効利用です。

アスファルトに囲まれているという環境ではありませんので、ここの40℃には文句のつけようがありません。風速計は2007年から高さ10.4ｍに変更されているようです。

気象庁サイトでは標高5ｍとされています。

地理院地図では標高3.0ｍの三角点がすぐ近くにあり、ストビューで見る限り2ｍの高低差はないものと思われます。

年平均気温は次のように推移しています。安定の右肩上がりです。なお、2007年3月に10日ほどの欠測がありますので、グラフから2007年は除外しました。

日最高気温25℃以上の夏日の日数です。3月に夏日は関係ありません。

2020年の観測値は次のとおりです。雨は多からず少なからずで、日照は多い地域です。8月の平均気温は29.6℃でした（名古屋30.1℃、岐阜30.3℃）。

▲アメダス愛西の2020年観測値

2021年は次のとおりです。

▲アメダス愛西の2021年観測値

2022年は4年ぶりの38℃台が観測されています。