高松の2022年降水量は観測史上最少だった

高松地方気象台

高松地方気象台は2017年11月にJR高松駅前の合同庁舎に移転していますが、観測自体は移転前の露場でそのまま継続しています。

高松地方気象台
高松地方気象台(地理院タイルを加工)

厳密には、観測露場が少しだけ西に敷地内移動しているようです。2016年5月の航空写真です。

高松地方気象台の旧露場

2021年3月撮影の航空写真では旧露場に平屋建ての「太田コミュニティセンター」が竣工しており、取り壊された2階建ての旧庁舎の跡に露場が移っています。露場が移転したのは2018年5月になるようです。

高松地方気象台の現露場

画像の右下は「気象台東」交差点です。庁舎が移転しても交差点名称は変わっていません。

去年の降水量は少ないほうから全国3位

風速計の高さは17.5mだそうです。下の画像の鉄塔に風速計が設置されています。奥に見える建物は8階建てです。周辺にはわずかながら農地も残っていますが、高松市内でも人口密度が高い地域です。

香川県最古の観測所は1892年開設の多度津測候所になります。高松地方気象台は1941年に測候所として開設されています。大阪管区気象台の所管で、四国4県を統括する立場です。

もともと雨の少ない地方ですが、高松の2022年降水量は667.5ミリで過去最少でした。700ミリに満たなかったのは初めてです。少ないほうから全国4位(実質3位)です。

高松の年降水量の推移
気象庁>高松 年ごとの値 主な要素

高松で年降水量がもっとも多かったのは1993年の1618.5ミリです。1993年と去年と平年値の月別降水量をグラフ化しました。

気象庁>高松 降水量の月合計値(mm)など

2022年の月降水量が平年値を上回ったのは11月だけです。高松では去年の梅雨はほぼなかったと言えそうです。

2020-2022年の観測値

高松地方気象台の2020年から2022年の観測値は次のとおりです(順位は降順)。航空写真ではパネルを乗せた建物が見られますが、雨が少ないだけに日照時間は長くなります。

年降水量1108.5ミリ1104位/1293地点
年平均気温17.4℃96位/922地点
年最高気温38.3℃80位/922地点
年最低気温-0.7℃105位/922地点
年較差39.0℃716位/922地点
年平均風速2.4m/s333位/921地点
年日照時間2174.0時間64位/841地点
▲2020年の観測値
年降水量1135.5ミリ1141位/1293地点
年平均気温17.3℃109位/921地点
年最高気温37.0℃132位/921地点
年最低気温-2.0℃85位/921地点
年較差39.0℃739位/921地点
年平均風速2.5m/s330位/920地点
▲2021年の観測値
年降水量667.5ミリ1282位/1285地点
年平均気温17.3℃96位/916地点
年最高気温37.3℃141位/916地点
年最低気温-1.6℃108位/916地点
年較差38.9℃720位/916地点
年平均風速2.4m/s339位/915地点
年日照時間2227.7時間68位/842地点
▲2022年の観測値

2022年の平均気温は観測史上4位にとどまりましたが、日最高気温30℃以上の真夏日の日数は初めて90日に達しました。

高松の真夏日の日数
気象庁>高松 年ごとの値 詳細(気温・蒸気圧・湿度)

なお、アメダス観測所には函館に同名の高松があります。函館空港の所在地が函館市高松町です。

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