深夜3時50分に気温33℃だったアメダス小松

8月10日にアメダス小松で40℃が観測されました。これで40℃到達は34地点目となり、石川県では2地点目、日本海側では9地点目です。5日に太平洋側最北が更新されたばかりですが、今度は日本海側水系の最南端が更新されました。40℃エリアは太平洋側も日本海側もよりワイドになったわけです。

県境を挟みますが、アメダス小松はアメダス三国のお隣のようなものです。

周辺の3地点とともに、8月10日0時10分から24時まで10分ごとの気温をグラフ化してみました。

40℃にばかり目を奪われてしまいがちですが、深夜3時前後の急上昇が気になります。小松では2時30分の28.3℃が3時50分には33.0℃になっているのです。気温計の近くで深夜のバーベキューパーティが開かれたわけではないはずです。

エアコンをオフにして寝ていたら、それだけで起こされてしまいそうな急上昇ぶりです。金沢と加賀中津原でも同じような現象が起きています。小松では8時40分で36.0℃ですから、目覚めたら猛暑日という学生もいたに違いありません。

夜明け前に文字どおりのウォーミングアップがなされて、40℃への下地が形成されていたことになります。

気温上昇中は主に南南東の風です。小松の気温は16時過ぎから落ち込みます。「風向きが変わる」とはこういうことなのかと、しみじみ納得させられるような急落ぶりです。

▲アメダス小松の気温と風向

アメダス小松は航空気象観測所ではありません。通常のアメダス観測所ですので、日照も観測対象です。空港から2キロほど離れたところにあります。

防衛省管理の空港ですので空港内に航空気象観測所は設置されておらず、航空気象連絡室が置かれているようです。

アメダス小松は1978年12月の開設です。移転していないものと思われますが、2010年から風速計の高さが10ｍになっています。

去年までの最高気温が38.6℃でした。8月3日に39℃台が出て、1週間後に40℃です。展開が早すぎて追いつきません。

▲アメダス小松の38℃以上

年平均気温は次のように推移しています。2018年から5年連続15℃台です。

夏日日数の推移です。

2020～2022年の観測値は次のとおりです。先日、サンダーバードで小松付近を通過しているとき、ちょうど夕立でした。降水量は結構多めですが、日照が少ないわけでもありません。

▲小松の2020年観測値

▲小松の2021年観測値