富山県平和大使協議会の法人化と富山家庭教会の「閉業」

一般社団法人富山県平和大使協議会

富山県平和大使協議会が一般社団法人化されたのは6月22日付です。私は6月末か7月初めに法人検索でこれを見つけました。平和大使協議会はこれまで愛媛で法人化されており、富山が2県目になります。

なぜわざわざこの時期に法人化する必要があるのか訝しく思ったものですが、8月1日に一般社団法人富山県平和大使協議会が原告となって富山市を提訴しています。

富山市長や富山市議会の関係遮断宣言によって、社会的信頼が貶められ名誉が傷つけられたという理屈のようです。富山市に対して約2200万円の損害賠償を求めています。

損害賠償請求は訴状に収入印紙を貼付します。2200万の場合は8万6000円です。そのほかの切手代などの諸費用を加えても10万あれば2000万の訴訟はできてしまいます。これがいいことなのかどうかという問題はあるわけです。

富山では去年の12月に、50代信者が関係遮断決議の取り消しと約350万円の慰謝料を求める裁判も提起されています。記者会見に同席した代理人弁護士はどちらも徳永信一氏です。弁護士を立てなくても訴訟はできますが、弁護士費用はもちろん別途です。

藤井裕久・富山市長が記者会見で「今後は一切かかわりを持たない」と明言したのは去年の8月17日です。岸田首相が関係断絶を表明したのは8月31日でした。つまり、煮え切らない岸田氏を尻目に先陣を切り、いわば流れを作ったのが藤井市長なのです。

富山県平和大使協議会代表理事 鴨野守氏:「私たちは、富山市とケンカをするためにこの訴訟を起こしたのではありません。もう一度、関係を修復したいと願うからです」

TBS NEWS DIG>「“関係断絶”発言は宗教ヘイトによる人権侵害だ!」旧統一教会関連団体が富山市長と富山市議会を提訴 約2200万円の損害賠償を求める 2023年8月1日(火) 21:27

どうやら2017年まで教団本部の広報局長を務めていた鴨野守氏が積極的に噛んでいるようです。

奇妙な論理

関係修復を願うから提訴したのだというのは、およそ受け入れられない論理です。関係修復の目的で離婚調停を申し立てることはあり得ると思われます。まったくの門前払いでは話がどこにも進みませんから、話し合いのテーブルについてもらうための調停の申し立ては考えられなくもありません。

ただ、関係修復のために離婚訴訟に移行することはもはやあり得ない話です。平和大使協議会では富山市議4人が辞任届を、ピースロードの実行委員会では富山市議9人が退会届を出し、各種イベントの後援が取り消されたそうです。

さて、私が富山県平和大使協議会の事務所所在地をストビューで訪ねたのも6月末か7月初めでした。住所情報があれば、とりあえずストビューを確認してみるのは当然のことです。同所には店舗(工場)がありました。これをA社とし、その社長をB氏としておきます。

その屋号は有名な教団系企業を想起させるものでした。社団法人の設立には名目だけであろうと事務所が必要です。名義貸しというより住所貸しなのかもしれません。

B氏のフルネームをGoogle先生の検索窓に放り込んでみました。「日本家系図学会元会長より易学を学」んだという同姓同名の方が、高岡の施設で姓名判断・パワーストーン販売の出店したことがあったようです。「家系図」とは強烈なパワーワードです。

ただ、写真はほっそり系です。有限会社の社長はどちらかと言えばふっくら系に見えますので、同姓同名というだけのことかもしれません。

富山家庭教会
富山家庭教会(地理院タイルを加工)

富山家庭教会は平和大使協議会より富山市の中心部から離れたところにあります。Google Mapで検索すると、尾道中原のように「閉業」となっています。前回覗いたときはそうではありませんでした。

富山家庭教会が閉業?

【2023/08/31追記】「閉業」はいたずらによるものと思われます。
【2023/09/14追記】自治体相手の訴訟は6件あります。→元「教育センター誠愛館」が北九州家庭教会

富山家庭教会がもし「閉業」なら

もし、本当に「閉業」したのだとすると、八つ当たり的に訴訟を起こしたのかもしれません。少しは同情の余地がありそうです。

富山家庭教会

側溝は道路部分ですから、はみ出し駐車を常習的に続けていたことになりそうです。3階建ての建物は、最古2012年10月のストビューから教団施設です。もし「閉業」だとすれば、1棟貸しだった可能性が高いはずです。

少なくとも10年以上に渡って教会施設を構えていたのなら、「長らくのご支援ご愛顧ありがとうございました。当教会は〇〇に移転いたしました」ぐらいの挨拶はあっていいと思われます。移転に際して(Web上に)そうした痕跡を残している宗教法人や企業は少なくありません。

おそらくは地域に根差して活動していたのだろうと思いたくなります。人口は減っているわけですから、統合移転はどこでもあり得る話です。一方、この教団ではとっくに移転したはずの大牟田別府が旧住所のまま今でも教団サイトに掲げられています。

この教団の清掃ボランティアは、揃いのビブスを纏って用意した横断幕で集合写真を撮ることが主目的のように見えてしまうところが不幸なのかもしれません。露骨な下心を感じてしまうわけです。どうやら、なかなか埋まりそうにない深い溝が横たわっているようです。

A社のクチコミを辿ると…

Google MapにはA社のクチコミが6件投稿されています。そのうちの1人・C氏について、ほかにどんな施設にクチコミ投稿しているのか調べてみました。

4年前に★5つ富山家庭教会
4年前に★5つ名城家庭教会
4年前に★5つトヨタカローラ富山 カーロッツティアラ
4年前に★4つトヨタモビリティ富山 中古車Garage富山
4年前に★4つU-CAR STATION 富山 ネッツトヨタ富山
4年前に★4つトヨタモビリティ富山 中古車Garage富山南
4年前に★4つトヨタカローラ富山 カーロッツ富山
4年前に★4つトヨタカローラ富山 本店テクノショップ
4年前に★4つ富山ダイハツ販売 グランジュエル富山今泉店
4年前に★4つ岐阜家庭教会
4年前に★4つA社
3年前に★4つ富山ダイハツ販売 富山南店
3年前に★5つ愛知国際展示場
3年前に★5つ富山ダイハツ販売 アクセル富山店
2年前に★4つ参議院議員 野上浩太郎富山事務所
▲C氏のクチコミ評価

愛知国際展示場とはセントレア空港に隣接した施設です。韓鶴子氏が最後に来日した会場です。2019年10月ですので、3年10か月前になります。計算は合います。あくまでもC氏の行動範囲にA社が入っているということにしかなりませんけど…。

このサイトのクチコミ・チェックで県議の事務所が出てきたことはありましたが、国会議員は初めてです。早速、現地事務所を訪ねてみました。

野上浩太郎氏のポスター

同じ2連ポスターは2022年4月撮影のストビューでA社の壁面にも確認できます。やはり関係修復はしたいのでしょう。訴訟が妙手かどうかはこれから決まることです。

郷原氏の指摘

郷原信郎氏がビッグモーター社と旧・統一教会(統一協会)との共通点について指摘しています。

ビッグモーター案件と異なるのは、文化庁には立ち入り調査の権限さえ与えられていないことです。強制力のある捜査は警察か国税を待つしかなく、もし政治家を通じてそこに手が回っているとすれば、やりたい放題です。

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