森喜朗先生バンザイ!!
橋本聖子・元五輪大臣の不記載額は、自民党アンケートによれば5年間で2057万円です。
2018 | 202万 |
2019 | 1566万 |
2020 | 289万 |
2021 | 0 |
2022 | 0 |
5年計 | 2057万 |
橋本氏は2021年2月に森喜朗氏の後任として東京オリンピック組織委員会の委員長に就任しました。議員は続けましたが、その際に形式的には自民党を離党しています。復党は組織委員会が解散した翌2022年7月です。
2021年12月と2022年5月の安倍派パーティーは離党中の開催でした。この2年間は幸運にも不記載額がゼロです。もし森氏の失言が明るみに出なければ、橋本氏は3000万の壁をクリアして今頃は被告の身だったのかもしれません…。
牧場を営む橋本氏の父親が亡くなったとき、葬儀委員長を務めたのは森喜朗・元首相だそうです。
裏金で自分の借入金を訂正する裏技
橋本聖子氏が支部長の「自由民主党北海道参議院比例区第八十三支部」は3月1日付で収支報告書を訂正しています。「拙遅」の世耕氏より1日遅れです。
2020(3/1付で訂正) | 訂正前 | 訂正後 | 増減 |
収入総額 | 40,080,984 | 40,080,984 | 0 |
(前年からの繰越額) | 3,185,370 | 7,365,370 | 4,180,000 |
(本年の収入額) | 36,895,614 | 32,715,614 | -4,180,000 |
支出総額 | 39,126,894 | 39,126,894 | 0 |
翌年への繰越額 | 954,090 | 954,090 | 0 |
繰越額の増加分だけ当年の収入額が減額記載されているパターンは小田原潔氏と同じです。変更点は3か所です。まず、収入の部の借入金です。
訂正前は石﨑聖子氏から2回に分けて1200万を借り入れています。これが493万の借入に訂正されました。その差額は707万円です。
次に、清和研からのキックバックが「寄付」で追加記載されています。289万です。
289万とマイナス707万を足し算すると、マイナス418万円になります。計算は合います(合わせているのですから合うはずです)。
借入額の総額も訂正されています。
訂正前の5650万から訂正後の3593万を引き算すると、2057万円になります。この数字は既出です。5年間の不記載総額が2057万なのです。
ザルに失礼なザル法
「~八十三支部」は、清和研からのキックバックで石﨑聖子氏からの借入額を減殺しています。石﨑聖子あるいは石崎聖子とは橋本聖子氏の戸籍名です。ということは、裏金全額が橋本氏個人の懐に入ったことになるはずです。
訂正が正しいのかもしれませんが、それを証明するものはありません。600万ずつ2回の借入を起こしたのなら、借用証があるはずです。「八十三支部」の支部長は石﨑氏本人です。必要なら借用証などいくらでも作れます(そもそも借用証の添付は求められていないようです)。
「政治資金規正法をザル法と呼ぶのはザルに対して失礼だ」と言っていたのは、橋下徹氏か郷原信郎氏だったはずです(両者かもしれません)。この法律(の運用)は左のザルではなく、右のレベルのザルで、しかも底には大穴もあるようです。
「不明」オンパレードで収支報告書を訂正した萩生田氏は5年間の不記載総額が2728万ですが、1月19日の会見では初当選以降の総額は2806万円だと述べて、せめてもの誠実さをアピールしました。
5年分とは公訴時効の関係です。橋本氏はまだ会見を開いておらず、いつから不記載していたか述べていません。「説明責任を1つ1つ果たしながら政治活動を続けていく中で責任を果たしていきたい」と語っていたのは萩生田氏が会見を開いた日(八王子市長選の翌日)です。
橋本氏は報告書を訂正しただけでまだ何の説明もありません。つまり、現状では萩生田氏以下です。政倫審ではなく参考人招致を求められても仕方のない立場です。
ジャパニーズドリーム
2021年の収支報告書は次のように訂正されています。
2021(3/1付で訂正) | 訂正前 | 訂正後 | 増減 |
収入総額 | 71,754,098 | 51,184,098 | -20,570,000 |
(前年からの繰越額) | 954,090 | 954,090 | 0 |
(本年の収入額) | 70,800,008 | 50,230,008 | -20,570,000 |
支出総額 | 71,754,098 | 51,184,098 | -20,570,000 |
翌年への繰越額 | 0 | 0 | 0 |
2057万円とは2018年から2020年まで3年間の不記載総額です。減額訂正されたのは橋本氏の資金管理団体「ジャパニーズドリーム」からの寄付です。
収入だけでなく支出も同額が減額訂正されています。
どうやら、前年までの石﨑聖子氏からの借入を「ジャパニーズドリーム」が肩代わりする形になったようです。「ジャパニーズドリーム」側の収支報告書も同額の減額訂正です。
2021(3/1付で訂正) | 訂正前 | 訂正後 | 増減 |
収入総額 | 89,545,727 | 68,975,727 | -20,570,000 |
(前年からの繰越額) | 1,542,246 | 1,542,246 | 0 |
(本年の収入額) | 88,003,481 | 67,433,481 | -20,570,000 |
支出総額 | 89,060,852 | 68,490,852 | -20,570,000 |
翌年への繰越額 | 484,875 | 484,875 | 0 |
何かごまかされているような気になります。2057万は結局どこに消えたことになるのでしょうか? 債務引受自体は今回の訂正前から行われています。
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