一族で当選40回、落選中の中山泰秀氏は不記載900万

中山泰秀氏は大阪5区で落選中です。泰秀氏は入閣3回の中山正暉氏の長男で、叔父が中山太郎・元外務大臣、祖母は日本初の女性閣僚、祖父は戦前からの国会議員です。

一族通算で国政選挙40勝6敗ですが、泰秀氏は5勝（比例復活が2回）2敗です。

▲中山一族の国政選挙

中山泰秀氏の不記載額は自民党アンケートによれば、5年間で908万円です。

▲中山氏の不記載額

「中山泰秀後援会」の収支報告書は1月22日付と1月31日付で訂正されています。1月31日付の訂正は「R2」を「R2不明」に訂正しただけです。妙なこだわりがあるようです。

3年とも収入については清和研からの寄付が増額訂正されています。支出はそれ以上の増額記載です。つまり、不記載総額は3年で12,825,831円（入と出の合計）になってしまう訂正です。増額訂正された支出の内訳は次のとおりです。

▲追加記載された支出

この訂正は、「裏金を何に使ったのか」という問いには「事務所固定費に充当した」と明快に答えることができます。その一方で、「表に出せる経費をなぜ隠していたのか」という疑問を生じさせることになります。

ほかにもそうした経費が存在しているのだろうと思わせてしまうリスクを抱えた訂正です。支出なしの全額繰越で訂正すると、税法上の問題があっても納税すればクリアできます。支出を訂正すると、杜撰な会計処理を続けている事務所だと目をつけられかねないわけです。

さて、中山氏の大阪4区は大阪市北区・都島区・福島区・城東区がエリアです（大阪府庁は中央区所在ですので1区ではありませんが大阪市役所は北区所在です）。「中山泰秀後援会」の事務所は読売新聞大阪本社ビルの隣です。8階に入居しています。

大阪市内に旧・統一教会（統一協会）の公認教会は4つありますが、大阪4区内にはありません。中山氏は落選中ということで自民党「点検」では対象外ですが、2015年に世界平和女性連合に対する会費の支払いがあります。現職なら氏名公表対象です。

「やや日刊カルト新聞」によれば2018年に関連団体への祝電もあるようです。先代の中山正暉氏は思想新聞1990年3月25日号に掲載された「勝共推進議員」でした。無縁ということはなさそうです。

選挙区に近い教団施設は新大阪駅の大阪寄りにある「水都家庭教会」です。

ちなみに、松川るい氏のポスターが掲げられていたことがある「大阪孝成家庭教会」はローソン退去後に教団がテナント入居しています（退去するテナントが退去後のテナントを選ぶことはできませんけど…）。

岩手の赤ベンツ議員は辞職も離党もしないようですが、7分とはいえ謝罪会見には臨みました。宮崎謙介氏が議員辞職する前に不倫疑惑が報じられたのが中山泰秀氏です。その後のセクハラ疑惑を含めて自身のプライベートにはコメントしない方針のようです。