ミネラルウォーター
「霧島天然水 のむシリカ 霧島連山の無添加ナチュラルミネラルウォーター」を販売しているのは神戸市に本社を置く業者です。私は霧島はオンリーワンの地名だと思っていました。ひょっとすると神戸方面に「霧島連山」があるのかもしれませんので調べてみましたが、ありませんでした。
大阪に本社があるサントリーが「南アルプスの天然水」を、墨田区吾妻橋に本社を置くアサヒ飲料が「おいしい水 天然水 六甲」を、渋谷区に本社のある伊藤園が「磨かれて、澄みきった日本の水 島根」を販売しているのですから、加古川から神戸に移転した会社が「霧島天然水」を製造販売してはいけないということはありません。
地理院地図で「霧島」を検索すると、硫黄島や亀岡市もヒットします。
霧島は標高1700mの韓国岳、1574mの高千穂峰、1421mの新燃岳などの総称です。大雪山や雲仙岳と同じように単体個別の山を指すわけではありません。本家「霧島」の由来について鹿児島県のWebサイトには次のように記載されています。
霧島の名の由来は、この地を遠望すると、韓国岳をはじめとする霧島連山が、霧の海に浮かぶ島のように見えることからという説。また、建国神話の舞台、高千穂峰に天孫降臨があったとき、霧が深く、物の姿がわからなかったため、神に祈り、高天原(たかまがはら)から持参した稲穂をまいたところ、たちまち霧が晴れたという故事からきたという説もある。
鹿児島県>地名の由来
後段の説は、「霧」についてはやけに詳しく伝説が語られていますが「島」に関してはノータッチです。なぜ山の名前としては珍しい「島」がついたのか説明は一切ありません。私は前段の説を支持します。
硫黄島の霧島
小笠原諸島の硫黄島(いおうとう)にも「霧島」の地名があります。硫黄島は海上自衛隊と航空自衛隊の基地があるだけで一般人は上陸できません。滑走路の北西に「霧島」と名付けられた地域があります。
大坂山から霧島を見下ろしたとき、たまたま霧がかかっていてそこが島のように見えたという可能性もあるのでしょうが、近くに「阿蘇台」という地名もあることから熊本出身者が名付けたのではないかという疑惑が募ります。
亀岡にある霧島台と雲仙台
京都府亀岡市には「西つつじヶ丘霧島台」1丁目と2丁目があります。西つつじケ丘には霧島台のほかに五月台、大山台、美山台、雲仙台があり、東つつじケ丘には曙台、都台があります。1960年代か70年代に開発された戸建て団地です。
亀岡盆地ですので、「霧島台」に関しては何の脈絡もなく湧いたネーミングではないのかもしれません。「月に雁」ほどではないにせよ「愛宕山と霧」は親和性が高いはずです。ただ、ここにも雲仙台がありますので、九州出身者が噛んでいるのかもしれません。
宮崎市と串間市の霧島
宮崎市内には霧島1丁目~5丁目があります。
宮崎地方気象台は霧島5丁目です。地図から外れましたが宮崎公立大も近くにありますので、文教地区になるようです。地図上で「宮崎気象台」の「台」の字の下に見える郵便局マークは「宮崎霧島郵便局」です。
また、串間市西方には霧島バス停があります。どうやら小字に相当するようです。2013年11月撮影のストビューです。
鹿屋の霧島
青マーカー3つは、北から韓国岳、新燃岳、高千穂峰です。
霧島大橋を3つ確認することができました。霧島川に架かる霧島市の霧島大橋はモロです。都城市内で大淀川に架かる霧島大橋もありますが、都城なら霧島を名乗ってもギリギリ許される範囲かもしれません。
鹿屋市内の霧島大橋です。串良川に架橋されています。2012年1月撮影のストビューです。近くに霧島神社がありますので、神社由来で霧島大橋と命名されたものと思われます。霧島神社は薩摩川内市や延岡市、佐伯市などにもあります。
鹿屋市には、キャンプ場やゴーカート施設を備えた霧島ヶ丘公園もあります。三角点が霧島ヶ丘という名前の山のようです。
公園から西に直線1.5キロで鹿児島湾です。
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