ワクチン・ダービー(10/6)
世界の人口上位30か国について、100人当たりのワクチン接種回数を日本経済新聞社「チャートで見るコロナワクチン 世界の接種状況は」(10/6更新)から拾いました。赤地白抜きの数字は前回(9/22)集約時より10回以上増えている国、オレンジが5回以上増えている国です。
157.9 | 中国 | 134.5 | 日本12.1 | 140.1 | イギリス |
66.0 | インド 7.1 | 3.3 | エチオピア | 139.2 | フランス |
118.4 | アメリカ | 42.7 | フィリピン | 143.4 | イタリア 6.7 |
53.8 | インドネシア 7.7 | 16.6 | エジプト | 30.1 | 南アフリカ |
39.2 | パキスタン 5.1 | 46.7 | ベトナム 11.4 | 0.9 | タンザニア |
113.7 | ブラジル 8.4 | 0.2 | コンゴ民主共和国 | 20.1 | ミャンマー 5.0 |
3.3 | ナイジェリア | 129.9 | ドイツ | 7.2 | ケニア |
31.2 | バングラデシュ 8.6 | 131.3 | トルコ 5.3 | 126.5 | 韓国 19.1 |
63.3 | ロシア | 61.9 | イラン 11.2 | 80.8 | コロンビア |
79.6 | メキシコ | 71.2 | タイ 7.3 | 148.3 | スペイン |
日本のワクチン接種は前回集約時より12.1回増です。ドイツとトルコを抜いて30か国中6位になりました。まだ日本のペースは衰えていませんので、英仏両国の背中も見えてきました。イタリアに追いつくのは次々回になるはずです。
韓国が急ピッチで追い上げていますが、アジアではシンガポールが166.8回、カンボジアが145.5回、ブータン140.1回、マレーシア137.7回、モンゴル133.7回です。中国も上位ですので日本はアジア6位となります。
世界各国の感染者数、致死率など(10/6)
新型コロナ累積感染者数上位37か国及び主としてアジアの13か国について、累積感染者数、致死率、人口1万人当たりの死亡者数、人口1万人当たりの感染者数、検査陽性率をまとめました。感染者数と死亡者数はJohns Hopkins大の感染マップ(10月6日午後6:21)、直近1週間の陽性率は「Coronavirus (COVID-19) Testing」から拾っています。国名の右の▲と▼は過去3週間が増加傾向か減少傾向かを示します(ロイター)。
国・地域 | 累積感染者数 | 致死率 | 人口比 | 感染率 | 陽性率 |
全世界 | 235,908,859 | 2.0% | 6.18 | 302.6 | |
アメリカ▼ | 43,950,084 | 1.6% | 21.31 | 1327.8 | 8.3% |
インド▼ | 33,871,881 | 1.3% | 3.26 | 245.4 | 1.6% |
ブラジル▼ | 21,499,074 | 2.8% | 28.17 | 1011.4 | |
イギリス | 8,005,496 | 1.7% | 20.26 | 1179.3 | 3.9% |
ロシア▲ | 7,548,944 | 2.8% | 14.31 | 517.3 | 4.7% |
トルコ | 7,296,849 | 0.9% | 7.72 | 865.2 | 8.1% |
フランス▼ | 7,127,454 | 1.7% | 18.04 | 1091.9 | 1.1% |
イラン▼ | 5,651,961 | 2.2% | 14.47 | 672.9 | 12.1% |
アルゼンチン▼ | 5,261,935 | 0.4% | 4.72 | 1164.2 | 2.1% |
スペイン▼ | 4,967,200 | 1.7% | 18.53 | 1062.4 | 2.4% |
コロンビア | 4,964,454 | 2.5% | 24.85 | 975.7 | 4.1% |
イタリア▼ | 4,686,109 | 2.8% | 21.69 | 775.1 | 1.1% |
ドイツ | 4,274,125 | 2.2% | 11.21 | 510.1 | 6.4% |
インドネシア▼ | 4,221,610 | 3.4% | 5.20 | 154.3 | 1.5% |
メキシコ | 3,691,924 | 7.6% | 21.71 | 286.3 | 28.2% |
ポーランド▲ | 2,914,962 | 1.5% | 11.30 | 770.2 | 3.0% |
南アフリカ▼ | 2,907,619 | 3.0% | 14.82 | 490.2 | 4.5% |
フィリピン▼ | 2,613,070 | 1.5% | 3.54 | 238.5 | 24.2% |
ウクライナ▲ | 2,596,156 | 2.4% | 14.02 | 593.6 | 26.7% |
マレーシア▼ | 2,294,457 | 1.2% | 8.30 | 708.9 | |
ペルー | 2,180,149 | 9.2% | 60.51 | 661.2 | 3.7% |
オランダ | 2,050,263 | 0.9% | 10.86 | 1196.5 | 5.1% |
イラク▼ | 2,014,104 | 1.1% | 5.57 | 500.7 | 11.3% |
日本▼ | 1,708,317 | 1.0% | 1.41 | 135.1 | 2.1% |
チェコ▲ | 1,696,016 | 1.8% | 28.47 | 1583.7 | 1.1% |
タイ▼ | 1,667,097 | 1.0% | 2.48 | 238.8 | |
チリ▲ | 1,657,749 | 2.3% | 19.62 | 867.2 | 1.2% |
カナダ▼ | 1,651,603 | 1.7% | 7.45 | 437.6 | 3.7% |
ルーマニア▲ | 1,596,134 | 2.4% | 19.72 | 829.7 | 17.2% |
バングラデシュ▼ | 1,559,452 | 1.8% | 1.68 | 94.7 | 3.8% |
イスラエル▼ | 1,297,726 | 0.6% | 9.07 | 1499.2 | 3.3% |
パキスタン▼ | 1,253,868 | 2.2% | 1.27 | 56.8 | 3.1% |
ベルギー▼ | 1,253,587 | 2.0% | 22.12 | 1081.6 | 4.7% |
スウェーデン | 1,155,534 | 1.3% | 14.73 | 1144.2 | 2.7% |
ポルトガル▼ | 1,072,037 | 1.7% | 17.66 | 1051.3 | 1.2% |
セルビア | 974,179 | 0.9% | 9.71 | 1115.0 | 32.4% |
カザフスタン▼ | 972,679 | 1.7% | 8.64 | 518.0 | |
ベトナム▼ | 818,324 | 2.4% | 2.05 | 84.1 | 5.5% |
ネパール▼ | 798,766 | 1.4% | 3.84 | 274.1 | 9.5% |
スリランカ▼ | 522,002 | 2.5% | 6.14 | 243.8 | 12.7% |
ミャンマー▼ | 471,308 | 3.8% | 3.30 | 86.6 | 7.8% |
韓国 | 323,379 | 0.8% | 0.49 | 63.1 | 6.5% |
オーストラリア▲ | 117,826 | 1.2% | 0.54 | 46.2 | 1.1% |
シンガポール▲ | 109,804 | 0.1% | 0.22 | 187.7 | 2.4% |
中国▼ | 108,622 | 4.5% | 0.03 | 0.8 | |
台湾 | 0.0% | ||||
モンゴル▼ | 317,010 | 0.4% | 4.20 | 967.1 | 27.6% |
香港 | 12,243 | 1.7% | 0.28 | 16.3 | |
ノルウェー▼ | 191,599 | 0.4% | 1.59 | 353.4 | 4.8% |
ニュージーランド | 4,450 | 0.6% | 0.06 | 9.2 | 0.2% |
直近4週間の新規感染者数では日本は世界22位です。7位にフィリピン、9位にマレーシア、10位にタイ、11位がベトナムです。
感染者数・死亡者数
累積感染者数に占める直近4週間の感染者数の割合は、オーストラリアが43.7%、ベトナムが32.7%、モンゴル23.5%、タイ20.9%、日本は6.6%です。
累積の死亡者数に占める直近4週間の死亡者数の割合は、シンガポール57.7%(75/130)、ベトナム31.4%、マレーシア30.0%、モンゴル28.1%で、日本は7.5%です。
致死率
死亡者数を感染者数で割った世界全体の「致死率」は6月中旬の2.165%から一貫して低下傾向です。日本の致死率は分母となる感染者数が減っていることから、前回の1.027%から1.042%に上昇しています。感染者数が減少傾向にあるときの一時的な現象です。
人口1万人当たりの死亡者数
表の「人口比」は人口1万人当たりの死亡者数です。日本は1.41人です。この数値が低いのはファクターXの加護を受けるアジア・オセアニアの国です。ノルウェーの1.59人はアイスランドの0.97人とともにヨーロッパでは傑出した数値です。
人口1万人当たりの感染者数
「感染率」は人口1万人当たりの累積感染者数で、日本は135人台でアジアでは中位です。ノルウェーは353人台ですので、やはりヨーロッパでは突出しています(アイスランドが351人台)。
ノルウェーの新規感染者数と死亡者数のグラフは次のようになります。9月初めがピークでした。ワクチンは100人当たり145回接種済みです。
陽性率
直近1週間の日本の陽性率は2%台です。ノルウェーは高いときで5%台です。
ノルウェーの「増強された準備態勢を伴った日常生活」
ノルウェー最大の都市は首都・オスロで人口は60万人台です。船橋市より少し多めですが、面積は船橋の3倍近くです。北欧全般がそうですが、マスク着用に関しては消極的ですので、義務化した時期はないはずです。ノルウェーではすでに制限をほぼ撤廃しています。
1 9月25日(土)16時から、「増強された準備態勢を伴った日常生活」に移行する。ソールベルグ首相は、「感染率は下がっており、入院者数は横ばいとなった。数週間以内に大多数のノルウェー国民がワクチン接種を完了すると期待されている。ノルウェー公衆保健研究所(FHI)は、感染が制御不能となったり医療サービスのキャパシティを脅かすリスクはほぼないと分析している。したがって、我々は日常生活に戻ることができる。我々は、感染対策措置の大部分を撤廃したいと考える。」と述べた。
外務省海外安全ホームページ>領事メール 9/25
2 9月25日16時から適用される主な変更は以下のとおり。
(1)1mの距離を保つ要件の廃止。
(2)社会的接触やイベントに関する制限の撤廃。
(3)テーブル間の距離要件やアルコール提供制限の廃止。
3「増強された準備態勢を伴った日常生活」において適用される勧告及び規制は以下のとおり。
(1)手洗いや咳エチケットの励行、呼吸器系感染症の症状や発熱がある場合は外出しない。
(2)Covid-19に感染した場合は自己隔離措置をとらねばならない。呼吸器系感染症の症状がある場合は、ワクチン接種済みであっても検査を受けるべきである。
(3)生計を一にする者が感染した場合は、ワクチン未接種の同居人は、症状の有無に関わらず検査及び自己隔離をする必要がある。
(4)その他感染者と濃厚接触をしたワクチン未接種の者は自己隔離は不要だが、検査は受ける必要がある。
(5)学校や保育園における信号機モデルは、感染状況により必要と考えられる場合に備え、当面の間保持される。
(6)TISK業務(検査、隔離、感染追跡、自己隔離)を27日から緩和する。自己隔離は、生計を一にする者又は近親者及びワクチン未接種者・接種未完了者といった最も感染の危険性のある濃厚接触者に対する推奨措置となる。その他の濃厚接触者に対して自己隔離措置はもはや推奨措置とはならなくなる。感染追跡の対象は、生計を一にする者及びその近親者に限定される。
検査や自己隔離については義務化されているようです。北欧の高福祉国ですので、PCR検査はもちろん無料です。無料だからこそ義務化もできるわけです。ひょっとすると、アベノマスクとはマスク義務化への布石だったのかもしれません。私はいまだに開封していませんけど…。
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