最新でない可能性
事件や事故の報道を見て、その場所のGoogle Mapを開き、ストリートビューを立ち上げるという習慣をいつの頃からか私は身に着けてしまいました。
リヴィウ近郊のウクライナとポーランドの国境です。避難者がもっとも多いと思われるルートになります。
ウクライナ側の「Azs」はガソリンスタンドです。これをクリックすると、次のような注意書きが示されます。ポーランド側の施設ではこんな表示はありません。
私はマウリポリの劇場でこの表示に気づきました。劇場は避難所になり破壊され少なくとも数百人が生き埋めになっています。たしかに「最新でない」わけです。Google Mapではウクライナ全土の施設にこの表示を出しています。まだほとんど攻撃を受けていないオデッサも例外ではありません。
双方の誤算
人民網という中国メディアの記事です。
スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は14日、世界の武器取引の動向に関する報告書を発表した。報告書によると、2017~21年の世界の武器取引量は、それ以前の5年間と比べてある程度減少したが、米国の武器輸出は大幅に増加した。新華社が伝えた。
米国の武器輸出が世界の趨勢に反して増加した背景には、米国の軍需企業と一部の政治屋が戦争を利用して巨額の利益を得ているという事実があるとアナリストは指摘する。米国は長年にわたり、対立と衝突を煽ることで戦争によって大いに財を成し、世界の平和と安定に深刻な危害を加えてきたのだ。
報告書によると、2017~21年の世界の武器取引量は2012~16年と比べて4.6%減少したが、米国の武器輸出は14%増加し、世界に占める割合も32%から39%へと高まった。
人民網>世界に動乱をもたらし危害を加える米国の武器輸出増加(3/17)
ウクライナ侵攻という断面だけを切り取れば、ロシアに100%非があることは疑いようもありません。一方で、この事態が長引けば長引くほどウハウハなところがないわけではないというのも現実です。誰も得をしない戦争という意見もありますが、そんなことはありません。
武器輸入が増えたのは日本152%増、韓国71%増、オーストラリア62%増で、輸入量の最多はインドです。中国の周囲で増えているわけですので、それを中国が面白く思わないのは当然です。中国の周囲で増えているのは中国自身の姿勢に起因すると考えるなら、お前が言うなの世界になります。
南アフリカのラマポーザ大統領はNATOを非難する発言をしています。
[ヨハネスブルグ 17日 ロイター] – 南アフリカのラマポーザ大統領は17日、ウクライナにおける戦争について北大西洋条約機構(NATO)を非難し、ロシア非難の呼び掛けに抵抗すると表明した。
ロイター>南ア大統領、NATOを非難 ウクライナの紛争「回避できた」(3/18)
ラマポーザ大統領は「NATOが、東方への拡大が地域の不安定化を招くという内部の指導部や当局者からの長年にわたる警告に注意を払っていれば、戦争は回避できたはずだ」と言明した。
南アフリカは中国やインドともに国連総会決議で棄権しています。アフリカやアジアでは、必ずしも対ロ非難一辺倒というわけではありません。両者に同じ匂いを嗅ぎ取っているのかもしれません。誤算はロシア軍だけでなく、ロシア軍に侵攻させたNATO側にもあるはずです。
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