「最後の橋」はどこ?
熾烈ではあっても泥沼と言えるほど長期化はしないだろうという見立てに立てば、どこかの時点で和平は必要になり、そのときは誰かが仲介することになります。これまでトルコ、イスラエル、中国あたりが浮かんでいますが、最後はフランスではないかという気もします。
【3月7日 AFP】ウクライナの首都キエフ西郊の町ビロホロドカ(Bilogorodka)。さらに西、川の向こうにはロシア軍が展開する。ウクライナ義勇軍の通称「キャスパー」軍曹は悲しみをこらえ、首都につながる「最後の橋」に爆薬を仕掛けた。
AFP>「最後の橋」に爆薬、ロシア軍阻止へ 緊迫のキエフ西郊(3/7)
ロシア軍の進撃を遅らせるため、キエフの西側に架かる他の橋はすでに全て爆破された。町に沿って流れる川に架かる「最後の橋」の先には、夏の別荘地として知られる緑に囲まれた村々があるが、今は戦場となっている。
この「最後の橋」はどこにあるのだろうと思って調べてみました。Google Mapを「ビロホロドカ」で検索しても見つかりません。「Bilogorodka」で検索すると、「ビロホロードカ(Білогородка)」がヒットしました。
現地語はウクライナ語であり、フランスの通信社のよる日本語の記事です。長音記号がないだけなのにアメリカ生まれのグーグル先生は機嫌を損ねてしまったようです。
ボロディアンカからイルピンへ
記事の写真は三叉路から撮影されています。双眼鏡を覗く兵士の頭上に映っている電柱は、ストリートビューでは道路(P40)沿いで橋にもっとも近い電柱です。2015年5月撮影のストビューです。
左右の看板が取り払われているのは、ロシア兵に道案内する必要はないということのようです。この「最後の橋」はキエフ中心部の大統領府まで22~23キロです。
3月3日にミサイル攻撃を受けた高層住宅は、3棟並びの右側のマンションです。中央部分に砲撃を受け、ツインタワーになっていました。
このボロディアンカという町はキエフ中心部まで50キロ弱です。
ウクライナ情勢MAP
2月27日に世界最大の輸送機「ムリヤ」が破壊されたのは、アントノフ国際空港(ホストメリ空港)です。3月8日の報道ではイルピンからキエフ市内に住民が避難していますが橋は破壊されており、8日の時点では鉄道も止まっているようです。
ロシア軍はこのルートのほかに北と東からキエフに向かって侵攻を続けています。「最後の橋」は補給路として確保しておきたいのでしょうが、その命運もあと数日なのかもしれません。というわけで、ウクライナ情勢MAPを作成しました。
すべてをフォローできるはずはありませんので、主に首都キエフと南部のオデッサが中心になるはずです。
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