カニの罠、ストームシャドーで黒海艦隊司令部を爆撃

動かない黒海艦隊司令官

セバストポリ港を見下ろす丘の上に建っている黒海艦隊司令部がミサイル攻撃を受けたのは22日です。「カニの罠」作戦と名付けられているようです。

黒海艦隊司令部

ウクライナ側は25日にソコロフ司令官を含む34人が死亡と発表し、ロシアは26日にショイグ国防相主宰の会議に静止画でリモート参加するソコロフ司令官の映像を公開しました。27日には撮影時期が定かではないソコロフ司令官の動画を公開しています。

黒海艦隊司令部

最初から過去の会議の動画を埋め込んでおけばこれほど大騒ぎにならなかったのに、と思うのは私だけではないはずですが、何がなんでも否定したい必死さは伝わってきます。

ウクライナ側は遺体が損傷しており身元は確認されていないと一歩後退していますので、司令官の生死は不明です。戦時下にはたして地上で会議をやるものなのかという大きな疑問もあります。ただ、もっとも象徴的な建物が破壊されたことだけは事実です。

シャドーかシャドウか

それにしても「カニの罠」とはどういう意味なのだろうかと気になります。「カニの罠」で私がイメージするのはカニ籠です。あらかじめ罠が仕掛けてあって、幹部会議のタイミングで実行したということなのでしょう。

ウクライナはサキ軍用空港や造船所や通信施設などクリミア半島の軍事施設を標的にしてきました。ロシア側はその損害対応で善後策を協議するための幹部会議を開く必要が生じたのかもしれません。最初からそれを狙っていたのだという見方もできないわけではありません。

わからないのがカニです。カニは東アジアだけでなく、スペイン料理やフランス料理でも登場する食材です。あくまでも食用のカニと思われます。ソコロフ司令官の好物がカニだからというレベルの落ちかもしれませんが、もっと深い意味があってほしい気がします。

イギリスが供与した巡航ミサイル「ストームシャドー」は、私の中ではよりポイントが高いネーミングです。私は「~シャドウ」だと思っていましたが、「シャドー」のほうが多数派のようです。

シャドーForbes、読売、テレ朝、ロイター、産経、NHK、CNN、
防衛省、TBS、日経、毎日、朝鮮日報
シャドウニューズウイーク日本版、BBC、週刊プレイボーイ、
乗りものニュース、Wikipedia、スプートニク日本、JBpress
▲シャドーvsシャドウ

ちなみに、1990年代初頭に日本社会党は「シャドーキャビネット」を、2010年に自民党は「シャドウキャビネット」を組織しています。

さて、ストームシャドーは全長5.1m、直径48センチで、お値段は1発1.5億円と言われています。2発ですから3億円です…。

サキ軍用空港

9月20日にウクライナ軍はサキ軍用空港をドローン攻撃したと伝えられています。

クリミア半島

去年の8月にもロシア側の発表では「爆発」があった空港です。ロシア語読みでは「カーチャ」になるようです。開戦前の2021年6月の衛星写真ですが、やはりどう見ても戦闘機です。

サキ軍用空港

黒海艦隊司令部から北に10キロほどのところにも民用とは思えない空港がありますが、名前がわかりません。まだ攻撃対象にはなっていないようです。

セバストポリ北10キロの飛行場

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