道志村キャンプ場、涸れ沢上流への登山道勾配は30数%

登山道の勾配は?

山梨県道志村で人骨の一部が発見された件のニュース報道ではいつもGoogle Earthが使われています。等高線の入った地理院地図に落とし込んでみました。ピンクの★印がキャンプ場、紫の✕印が最初に頭蓋骨の一部が見つかった付近、茶色の✕印が靴などが見つかった付近です。

道志村のキャンプ場付近
キャンプ場付近(地理院タイルを加工)

茶色の✕印に靴や衣服があったわけですから、捜索隊のように涸れ沢を登ったはずはなく、赤▲付近から流されてきたと考えるのが妥当です。

地図に描かれている実線や破線は林道や登山道です。青■から赤▲までの水平距離は直線で830m、標高差は338mですので、勾配斜度は40.7%です。水平距離を1000mとした場合には33.8%になります。尾根沿いの登山道はそこまでクネクネしていませんので、この登山道の西側勾配は30%台後半と思われます。

富士山の場合、もっとも急峻な富士宮ルートで5合目から山頂までの平均勾配は32.6%とされています。緩やかな御殿場ルートでは22.1%です。8合目以降に限ると、富士宮ルートで40%台、御殿場ルートでも33%台です。

富士登山に小学生が混ざっていることはそれほど珍しくありません。青■から赤▲に至る登山道の画像はストビューを含めて見つかりませんでした。30%台後半なら小学1年生が自力で登れないこともないのかもしれません。子供は文字どおり身軽です。

2018年8月、帰省先の周防大島で行方不明になった2歳児は4日目の朝に救出されました。発見した大分県のスーパーボランティアは「子どもは上に上がるのが好き」と語っていました。異論はあるのでしょうが、私の体験とは合致します。単にキャンプ場に引き返そうとして迷い込んでしまっただけかもしれません。

山梨県には6つの村

山梨県には6つの村があります。道志村は山中湖への通り道です。通過するだけで立ち寄ることはあまりないかもしれません。

山梨県の6村
山梨県の6村(地理院タイルを加工)

県内の基礎自治体の数は27ですので、村の比率は22%です。村が多く残ったのが山梨でした。

村比率
沖縄1111194146.3%
長野1923357745.5%
奈良1215123930.8%
福島1331155925.4%
群馬121583522.9%
山梨13862722.2%
青森102284020.0%
▲村の比率が高い県

6つの村の財政力指数(2020年度)は次のとおりです。観光地の2村はあえて合併しなかったようです。

山中湖村1.38
忍野村1.31
鳴沢村0.62
道志村0.18
小菅村0.11
丹波山村0.07
▲財政力指数

道志川は津久井湖で相模川に

平成の大合併では道志村は横浜市への越境編入を試みましたが、飛び地になってしまうこともあって実現しませんでした。道志村の人口はピーク時の半分以下です。

人口(2020年国勢調査)1,607人1667位/1740区市町村
人口(2015年国勢調査)1,743人1667位/1740区市町村
5年間の人口増減率-7.8%1215位/1737区市町村
人口(1960年国勢調査)3,372人47.7%←ピークの何%
平均年齢53.8歳470位/1740区市町村
老齢人口比率35.4%494位/1740区市町村
外国人9人1635位/1740区市町村
▲道志村の人口推移等(順位は大熊町を除く)

国道413号線で両国橋を渡ると「これより甲斐の秘境七里」の看板が見えます。2021年7月のストビューです。

この付近(月夜野地区)の市外局番は「042-7」ですので、相模原どころか東京都町田市と同じです。村役場の市外局番は大月と同じ「0554」です。

国道413号線は道志村を東西に貫きます。行方不明になったキャンプ場付近には二里塚があり、山中湖村との山伏峠には七里塚があります。途中には薪の自動販売機があったりします(オートスナック)。道志村はキャンプ場のメッカです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました