市街地といえどもアクセス難、千葉中央修練所

自公プロジェクトチームがまとめた旧・統一教会（統一協会）の被害者救済案は、
（1）法テラスの業務拡充で訴訟支援を強化する総合法律支援法の改正
（2）財産目録の提出を3か月ごととし、不動産処分前に事前通知する宗教法人法の改正
ということのようです。

政省令で対応できる外為法の規制強化と（1）については野党にも異存はないはずです。肝心の（2）については、それで足りるのかという話になりそうです。毎日新聞は「不動産の処分などについて少なくとも1カ月前に所轄庁に通知することを義務づけた。通知しない場合の処分は無効」と報じています。

ということは、通知さえすれば1か月後には不動産を処分していいことになります。この内容なら、教団側がスタンバイOKと提案した最大100億円の供託を受け入れたほうがマシかもしれません。「など」の詳細がわかりかねますけど…。

立憲や維新の財産保全案は、いわば「夜逃げ防止法案」です。自公案は「夜逃げする1か月前に連絡せよ」という話ですから、ずいぶん能天気です。自公案が成立して結果的に被害者を救済できなかった場合、自公両党の責任が問われることを確認しておくべきです。

さて、今日の本題は千葉中央修練所です。旧・統一教会（統一協会）の国内の研修施設は宮崎台が閉鎖になり、札幌は教会に転用されています。現存するのは作並、尾瀬、土浦、千葉、一心、守山、宝塚ということになるはずです。

Google Mapを「家庭連合千葉中央修練所」で検索してもヒットしません。千葉市花見川区千種町の県立犢橋（こてはし）高校の近くです。アクセスのいい立地ではありません。最寄り駅の京成本線・八千代台駅から車で15分、JR総武本線・新検見川駅から20分ほどです。

公共交通機関を利用する場合、東京駅八重洲口から高速バス「ちばきたライナー」に乗って「いきいきプラザ入口」バス停で下車するのが便利なようです。それでもバス停から徒歩15分ほどです。

教団施設としては、千葉市中央区の千葉駅近くに「千葉家庭教会」があり、千葉市稲毛区にはなぜか「千葉中央家庭教会」があります。「千葉中央修練所」は千葉市の外れでチーバくんの喉元です。「千葉にある中央修練所」という意味なのでしょう。

修練所サイトには次のように記載されています。どうやら教団としては国内最古の研修施設のようです。
●1975年10月、「千種研修センター」として開所
●1976年9月、「千葉中央修練所新館」の落慶式
●1984年7月、増築して4階建てに

1975年に開設されて、翌1976年に新館が建てられていますので、「旧館」は南側の建物と思われます。赤線は私道なのでしょう。西側から見た修練所は奥の4階建てです（左の2階建てはアパート）。駐車場内に看板があります。

東側のグラウンド越しに見ると、こんな感じです。

南側に建物がなかった2011年1月撮影のストビューです（→共有リンク）。

教団内では、2021年から韓国・清平のHJ天宙天寶修錬苑の神日本分苑という扱いになっています。やはり「千葉中央家庭教会」の「中央」と「千葉中央修練所」の「中央」は、その意味合いが異なるようです。

千葉中央修練所では「21修」あるいは「40修」と略される21日修練会や40日修練会が継続的に開催されています。現所長はカープの会長を務めたことのある小畑守男氏です。

小畑守男（おばたもりお）2013-14年「W-CARP Japan」会長。徳島教区長（2015）。2015-16年「青年学生局長」。「千葉中央修練所」所長（2017-23）。

「777双」の中村惣一郎氏が先代所長かと思われます。

中村惣一郎（）1963年入教、1964年「小倉開拓伝道所」所長。1970年「777双」。アメリカで宣教活動。「豊島教会」教会長（1991）。「千葉中央修練所」所長（2013-15）。巡回師（2019-23）。

中村氏は西川勝氏時代からの最古参信者の1人です。「東京都パートナーシップ宣誓制度」反対署名に同姓同名の署名者が見られます。