闘竜灘
大相撲1974年5月場所の上位陣です。全勝優勝の北の湖はこの場所が最後の優勝でした。
横綱 | 隆の里(二子山) | 北の湖(三保ヶ関) |
張出 | 千代の富士(九重) | |
大関 | 若嶋津(二子山) | 北天佑(三保ヶ関) |
張出 | 琴風(佐渡ヶ嶽) | 朝潮(高砂) |
関脇 | 大乃国(放駒) | 闘竜(三保ヶ関) |
小結 | 麒麟児(二所ノ関) | 出羽の花(出羽海) |
この場所の新関脇が闘竜です。同部屋の2人と対戦しなくてもいいわけですが、それでも役力士の誰か1人に負ければ関脇を維持できません。闘竜は6勝9敗で負け越して、その後は三役に返り咲くことはありませんでした。
闘竜の四股名は加古川中流の闘竜灘にちなむものです。闘竜は加古川市出身で、闘龍灘があるのは加東市ですが、深く追及しないほうがよさげです。川は加古川です。
白波雲の如く立ち水声夥し
私が立ち寄ったときは冬で水量が少なく、それほど白波は立っていませんでしたが、飛び鮎の名所として5月1日にアユ漁が解禁されることで有名です。
ほとんど雨は降っていないのに加古川が増水し、闘竜灘に男女7人が取り残されたとの通報があったのは7月3日の午後2時半ということです(ヘリで全員救出)。
付近のアメダスの時間降水量を調べてみました。アメダス三木は通信障害で欠測中ですので、神戸と大阪を加えています。
柏原 | 西脇 | 福崎 | 姫路 | 神戸 | 大阪 | |
7時 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 2.0 | 0.0 | 0.0 |
8時 | 0.0 | 1.5 | 2.0 | 0.0 | 0.5 | 0.5 |
9時 | 4.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
10時 | 6.5 | 17.5 | 1.5 | 0.5 | 0.0 | 1.0 |
11時 | 15.0 | 7.5 | 0.5 | 0.0 | 1.0 | 0.0 |
12時 | 83.0 | 1.0 | 0.0 | — | 0.0 | 0.0 |
13時 | 40.5 | 0.0 | 0.0 | — | — | — |
14時 | 2.0 | 0.0 | 0.0 | — | — | — |
15時 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | — | — | — |
7キロ弱上流のアメダス西脇では10時前後に強い雨が降っていますが、昼過ぎには上がっています。直線距離23キロのアメダス柏原では12時までの1時間に観測史上2位の時間雨量を記録しています。時速10キロ近くで下ってきたという計算になります。
砂が堆積した中洲ではない
「DQNの川流れ」として有名な玄倉川水難事故とはまったく状況が異なります。立入禁止区域ではなく、歩いて渡れるように小さな橋がいくつも架けてある観光スポットです。日曜日ですから、そこそこの観光客はいたはずです。
駐車場も岩場に降りるのも無料です。注意喚起する管理者が常駐しているわけではありません。私が川を見下ろせるレストランがあるのを知ったのは川の中でした。
朝方に小雨がパラついただけの神戸・大阪方面からの観光客なら、増水は想定できません。ヘリで救出されるほどの大事になるとは思っていなかったのでしょう。
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