春分の日・秋分の日は昼と夜の長さが等しくない

秋分の日の昼時間は12時間8分

9月23日は秋分の日でした。昼と夜の長さが同じになるのが秋分の日(あるいは春分の日)とされていますが、実はそうではありません。表の左は9/23の昼時間で、右が12時間の日です。

日の出日の入昼時間日の出日の入昼時間
根室5:0517:1412:099/265:0917:0912:00
札幌5:2217:3112:099/265:2617:2612:00
仙台5:2517:3312:089/265:2717:2812:01
9/275:2817:2711:59
東京5:2917:3712:089/265:3217:3312:01
9/275:3217:3111:59
名古屋5:4117:4912:089/265:4317:4412:01
9/275:4417:4311:59
大阪5:4617:5412:089/275:4917:4912:00
広島5:5818:0612:089/276:0118:0112:00
福岡6:0718:1512:089/276:0918:0912:00
鹿児島6:0618:1412:089/276:0918:0912:00
那覇6:1818:2512:079/286:2018:2012:00
▲2022/09/23の昼時間等

実際には、9月26日から28日にかけて昼と夜の長さが等しくなります。

10地点(地理院タイルを加工)

日の出・日の入りは太陽の上辺基準

太陽の一部が地平線または水平線から顔を出したときが日の出です。日の入りは太陽が全部沈んだときです。日の出も日の入りも次の図のようになります。

日の出・日の入り

日の出・日の入りが太陽の中心基準の場合とくらべて、日の出は太陽の半径の分だけ早くなり、日の入りは半径の分だけ遅くなります。昼が長くなるという理屈です。

このほかに屈折で地平線が浮き上がる効果などが重なり、「計算上の春分・秋分の日」と「実際に昼と夜の長さが等しい日」は日本では4日ほどズレてしまうことになります。

もちろん、こんなことを知らなくても休みは休みであり、とくに不自由することもありません。春分(秋分)の日なのに、日の出時刻から日の入り時刻までが12時間でないことに私が気づいたのは、つい数年前のことでした。

夏至もズレるのか?

それでは夏至や冬至はどうなるのでしょうか。今年の夏至は6月21日でした。各地の昼時間は次のようになります。

日の出日の入昼時間高度
根室3:3719:0215:2570.1
札幌3:5519:1815:2370.4
仙台4:1319:0314:5075.2
東京4:2519:0014:3577.8
名古屋4:3819:1014:3278.3
大阪4:4519:1414:2978.8
広島4:5819:2614:2879.1
福岡5:0919:3214:2379.9
鹿児島5:1319:2614:1381.8
那覇5:3719:2513:4887.2
▲2022/06/21の昼時間

3地点で前日または翌日のほうが昼時間が長くなっています。

日の出日の入昼時間高度
6月22日仙台4:1319:0414:5175.2
6月22日大阪4:4519:1514:3078.8
6月20日福岡5:0819:3214:2479.9
▲昼時間最長の日

ただ、たとえば仙台の場合は南中高度がもっとも高い75.2度は6月19日から23日の5日間です。そうすると、やはり6月21日が昼が一番長い日でいいものと思われます。おそらく分未満の端数を29捨30入したために起きた現象ではないかと思われます。

冬至

今年の冬至は12月22日です。

日の出日の入昼時間高度
根室6:4715:458:5823.3
札幌7:0316:039:0023.5
仙台6:5016:209:3028.3
東京6:4716:329:4530.9
名古屋6:5716:449:4731.4
大阪7:0116:519:5031.9
広島7:1317:049:5132.2
福岡7:1917:159:5633.0
鹿児島7:1317:1910:0635.0
那覇7:1317:4310:3040.4
▲2022/12/22の昼時間

鹿児島は昼時間10時間05分が最少です。12月19日、21日、23日の3日あります。南中高度は18日から25日まで35.0度です。やはり端数処理の問題かと思われます。

【外部リンク】
■国立天文台>暦計算室

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