唐津に多い教団ワード「成和」は地名なのか?

🍊みかん型の給水タンク

JR九州の筑肥線は分断されています。「第1区間」(紫)は姪浜駅から唐津駅まで、「第2区間」(青)は山本駅から伊万里駅までです。伊万里駅で松浦鉄道に接続します。唐津線(赤)は佐賀市の久保田駅から西唐津駅までです。

筑肥線と唐津線
筑肥線と唐津線(地理院タイルを加工)

唐津駅から唐津線で佐賀方面に向かうと、筑肥線の和多田駅の手前で分岐します。和多田駅は乗り換え駅ではなく、筑肥線単独の駅です。

唐津
唐津(地理院タイルを加工)

和多田駅から唐津市立成和小学校まで徒歩13分ほどです。成和小の屋根にはオレンジ色の円形の物体が据え付けられているようです。

唐津市立成和小学校

さすがに気になりますのでストビューを開いてみました。成和公民館前の道路から見上げた成和小学校の屋根の上です。

みかんを模した給水タンク

どうやらミカンの形を模しているようです。成和小の開校は1991年だそうです。ミカン畑を切り開いて学校用地にしたそうです。屋根の上のミカン型の構造物は給水タンクです。

一般的なタンクは円筒形ですから、扁平の球体に葉っぱの装飾を付けると、コストがかさむうえに容量も小さくなりメンテも面倒だと思われますが、目立つのは間違いありません。一概に否定はできないものと思われます。

教団ワードとしての「成和」

旧・統一教会(統一協会)には「成和部」(成和幼児部、成和子女部、成和学生部、成和青年部)と呼ばれるものがあるようです。就学以前は幼児部、小学生が子女部、中高生が学生部、18歳以上の独身者は青年部に属するそうです。

ソウルには日本の光言社に当たる教団系出版社「天苑社」がありますが、その旧称は「成和出版社」でした。

天苑社(旧・成和出版社)

名古屋市中区栄の旧・伏見教会が移転したあとは「伏見成和会館」になっています。

伏見清和会館

伏見成和会館から車で20分ほどの広小路通沿いのモデルガンショップには「成和ガーデン」の看板が掲げられています。

天龍ビルの成和ガーデン

成和は地名?

唐津市の成和小学校や成和公民館の住所は「唐津市和多田本村(わただほんむら)」です。1989年に住居表示が施行されています。1954年に唐津市に編入された鬼塚村には9つの大字があったようで、そのうちの1つが和多田です。「成和」の字名は確認できません。

「成◯」+「和多田」=「成和」の合成地名を怪しんでみましたが、「成◯」で始まる地名は和多田の近くにありません。「成和」がどこから湧いたのか不明です。

和多田西山には「グループホームすぎの子 成和」という介護事業所もあります。高齢者に「成和」を使うなら教団用語が転用されたわけではないはずです。

平成の大合併でさらに市域を拡大した唐津市内には成和建設株式会社、成和海運有限会社、有限会社成和興産などもありますが、これらは地名由来ではなさそうです。日韓トンネルの唐津だけに疑ってみたくなりますが、教団由来でもないはずです。

唐津家庭教会は和多田西山(赤)から松浦川を渡って唐津ICの近く(青)に移転しています。献堂式は徳野会長時代の2020年6月ということです。

和多田西山から原へ移転
移転(地理院タイルを加工)

旧・統一教会(統一協会)の施設は既存の中古物件に入ることが多いわけですが、唐津では更地にしてからの新築という珍しいパターンです。

新築された唐津家庭教会

床面積4倍増?

それほど瀟洒な造りというわけではありませんが、移転後の建物は天井高を確保した2階建てです。

移転後の唐津家庭教会

移転前はこの程度でした。平屋建てです。

移転前の唐津教会

延床面積は控えめに見ても4倍増です。あまり施設にお金をかけない教団にしては奮発の部類だと思われます。

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