月5万円で3000人、旧・統一教会の「CIG復興団」

謎多き教団の迷走?

光言社サイトの年表に次のような項目があります。2013年です。

6/1 CIG復興団編成

光言社>真の父母様と統一運動の歴史 2013-2020

2013年6月1日に編成されたという「CIG復興団」とは何なのでしょう。なんとなく想像できないわけではありません。どうせ「国際機動隊」とか「世界統一十字軍」とか、その系統に違いありません。

日本の本部責任者と全ての地区長たちで、
一日中会議をしました。
いよいよ三千人の特別伝道機動隊を結成し、
一万二千人の特別伝道機動隊に拡大していく
という方針がきまりました。

いつも私のとなりに神さま>一心不乱、一生懸命!! お母様が命名された「CIG復興団」活躍の証し ~親子で復興団!~ 2013年07月02日

命名したのは韓鶴子氏で、CIGとは「Cheon Il Guk」の頭文字なのだそうです。同名の英文サイトもあります。

天一国

「Cheon Il Guk Smart pro」というスマホ用アプリもあるようです。真ん中の縦棒2つは「I(アイ)」の大文字と「l(エル)」の小文字です。イタリア語要素があるのかどうか私は知りません。天一国は「kuni」ではなく「てんいちこく」と読むのが正解のようです。

月5万円の手当は2年で廃止

米本氏ブログには月5万円の支援金が出ていたと記述されています。

CIG復興団は、2013年5月に3000名でスタートし、団員には毎月5万円の支援金が支給されていた。しかし、資金を投入しても思う様な実績が上がらず、1年ほど前からは、4カ月ごとに評価を行い、伝道の実績のない団員については支援金打ち止めになっていた。それがこの10月から一律、打ち切りとなったのだ。

あと10年をポジティブに生きる記録>7月の月間目標達成率はただ今、わずか20%(泣 2015/07/22

3000人なら1教会当たり約10人です。5万円が事実なら、3000人に支給すると月1億5000万になります。年額では18億円です。1億円献金してくれるカモを20人見つけられれば単純な収支的にはプラスになるわけです。

それまでも交通費や食事代ぐらいは出ていたのではないかと思われます。1日2000円なら月20日勤務で4万円です。さほどの「昇給」というわけではないのかもしれません。

2013年の最低賃金は東京で869円、47都道府県の単純平均で763円です。7時間勤務で月10日稼働なら70時間となり、5万円を70時間で割れば714円です。もちろん労働の対価ではないのでしょうから、最低賃金法に抵触するものではないはずです。

ちなみに、「世界基督教統一神霊協会」から「世界平和統一家庭連合」への教団名称変更申請書が文化庁に受理されたのは2015年6月2日、認証が8月26日付です。そんな時期に「CIG復興団」は消滅したようです。わざわざ韓鶴子氏に命名してもらったのに、です。

伝道活動中の事故は労災ではない?

実は「5万円」は米本氏ブログが唯一のソースです。教団サイドでは「5万円」には触れていません。5万円の支給がなくなったから「CIG復興団」も即解散というわけではなかったはずですが、成果が得られなかったことは間違いないようです。

2015年11月以降の期間指定で”CIG復興団”をGoogle検索すると、ヒットするのは6件のみです。やはり「CIG復興団」としての目立った活動はこの辺りで途絶えたと理解していいようです。

1980年代から90年代にかけてのいわゆるマイクロ隊は物販目的でした。(ハイエース級の)マイクロバスで死亡事故も起きているようです。

1988年の尾鷲の事故は過労による居眠り運転ということです。運転手に対して禁錮1年の判決が出ているようです。ほかの2件は私には確認できませんでした。

教団本部が労災保険に加入したのは2012年ということです。月額で5万円が支給されていたなら、伝道活動中の事故は労災にならないのかという疑問も生じます。いずれにせよ、「CIG復興団」はあまり名案ではなかったということなのでしょう。

それにいいネーミングでもありません。「CIG復興団と申します」と言われたら「はあ?」でしょうし、「CIGって何ですか?」の反応が大半だと思われます。外部的にはほとんど使われなかったのではないかという気もします。

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