夫妻で1816万
丸川珠代（本名：大塚珠代）氏は2007年参議院選挙が初当選で、現在3期目です。翌2008年、大塚拓代議士と挙式しています。大塚拓氏の国政初挑戦は2005年総選挙です。比例東京ブロックの単独立候補で名簿順位29位でした。
杉村太蔵氏が当選した選挙です。自民党は東京ブロックの名簿登載者30人が全員当選してしまい、最後の1枠を社会党の保坂展人氏に譲ることになるほどの圧勝でした。2009年総選挙では埼玉9区に回りましたが、逆風で再選を果たせませんでした。2012年以降は小選挙区で連続当選です。
| 丸川珠代 | 大塚拓 | |
| 2005 | 衆・比例東京① | |
| 2007 | 参・東京① | |
| 2009 | 衆・埼玉9区✕ | |
| 2012 | 衆・埼玉9区② | |
| 2013 | 参・東京② | |
| 2014 | 衆・埼玉9区③ | |
| 2017 | 衆・埼玉9区④ | |
| 2019 | 参・東京③ | |
| 2021 | 衆・埼玉9区⑤ | |
| 次期 | 衆・東京7区 | 衆・埼玉9区 |
2人の不記載額はアンケートの回答によれば次のとおりです。夫妻で1800万です。
| 丸川 | 大塚 | |
| 2018 | 6万 | 0 |
| 2019 | 304万 | 120万 |
| 2020 | 100万 | 346万 |
| 2021 | 195万 | 264万 |
| 2022 | 217万 | 264万 |
| 5年計 | 822万 | 994万 |
選管の見解？
大塚氏のブログには次のような記述があります。
令和2年の収支報告提出後に、選挙管理委員会から、清和研パーティーに関わる収支は、事業主体でない個別の政治団体の収支には計上すべきでない、との従来と異なる見解が示されました。
大塚拓オフィシャルサイト＞ご挨拶 令和6年2月14日
選管はどのように指導したのでしょうか。大塚氏の資金管理団体は「世界システム研究所」です。2020年の収支報告書は次のように訂正されています。
| 2020（2/1付で訂正） | 訂正前 | 訂正後 | 増減 |
| 収入総額 | 30,555,290 | 29,895,290 | -660,000 |
| （前年からの繰越額） | 9,565,248 | 9,565,248 | 0 |
| （本年の収入額） | 20,990,042 | 20,330,042 | -660,000 |
| 支出総額 | 21,173,976 | 20,513,976 | -660,000 |
| 翌年への繰越額 | 9,381,314 | 9,381,314 | 0 |
収入額と支出額がともに66万のマイナスです。まず、収入では「その他の事業による収入」による412万円が取り下げられています（A）。
次に、清和政策研究会からの寄付金が346万計上されています（B）。
AとBの差額が66万円です。収入額は訂正前より66万のマイナスです。
2020年は不記載ではなく虚偽記載
支出は清和研への66万円が取り下げられています。
次のように考えると、話の辻褄が合います。412万円はパー券の売上額、66万はノルマ、346万がキックバックです。
| 収入 | 支出 | ||
| その他の事業による収入 | -412 | パー券売上 | |
| 清和研からの寄付 | 346 | キックバック | |
| 清和研への寄付 | -66 | ノルマ | |
| 計 | -66 | -66 |
大塚氏は2020年の収支報告書では、ノルマ66万を正直に記載していたことになります。派閥の指示が「記載するな」だったとしても、大塚氏としては「その他の事業による収入」としてキックバックを含めた売上全額を記載していたのです。虚偽記載であって不記載ではありません。
2021年と2022年は自民党支部の収支報告書を訂正しています。こちらは不記載です。
| 2021（2/1付で訂正） | 訂正前 | 訂正後 | 増減 |
| 収入総額 | 52,458,799 | 55,098,799 | 2,640,000 |
| （前年からの繰越額） | 3,860,766 | 3,860,766 | 0 |
| （本年の収入額） | 48,598,033 | 51,238,033 | 2,640,000 |
| 支出総額 | 45,488,645 | 45,488,645 | 0 |
| 翌年への繰越額 | 6,970,154 | 9,610,154 | 2,640,000 |
| 2022（2/1付で訂正） | 訂正前 | 訂正後 | 増減 |
| 収入総額 | 33,723,698 | 39,003,698 | 5,280,000 |
| （前年からの繰越額） | 6,970,154 | 9,610,154 | 2,640,000 |
| （本年の収入額） | 26,753,544 | 29,393,544 | 2,640,000 |
| 支出総額 | 30,747,373 | 30,747,373 | 0 |
| 翌年への繰越額 | 2,976,325 | 8,256,325 | 5,280,000 |
キックバック額だけ記載しなさいというのが選管の指導のようです。
では丸川氏は？
さて、パートナーの丸川氏はどうでしょうか。清和政策研究会が訂正した収支報告書によれば、「自由民主党東京都参議院選挙区第四支部」に支出した金額と丸川氏がアンケートに回答した不記載額は一致します。当然です。
収支報告書は、2/15現在で訂正されていません。夫婦といえども、対応は異なるもののようです。ひょっとすると、訂正済みで公開が遅れているだけかもしれません（下村氏は訂正済みですが…）。
なお、丸川氏が「中抜き700万があるのでは？」の取材に無言で立ち去ったのは1月12日です。キックバック額は訂正された安倍派の収支報告書でわかりますが、中抜きはわかりません。「自分の口座で管理していた」とも報道されています。
大塚氏も丸山氏も旧・統一教会（統一協会）との関係が取り沙汰されたことはありません。点検でも氏名公表されていません。丸山氏については、初出馬の2007年に幸福の科学の支援を受けたと言われています。幸福実現党の結党は2009年です。
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