電柱の脇で宙に浮く釣鐘型の黒い物体、アメダス中津川

3/16のJRダイヤ改正により東海地区で最高速度が時速130キロ運転の普通列車が復活したようです。名古屋－中津川間の中央線です。同区間には座席指定料金が必要なセントラルライナーという普通列車が2013年まで運用されていました.

今後は純粋な普通列車が最高130キロ運転になるようです。最高速度がアップするというだけで、名古屋－中津川間の短縮は3分だそうです。中津川は東京駅起点なら小田原、大阪駅起点なら網干ほどの距離感です。

岐阜県のアメダス中津川を訪ねてみました。近くの電柱に釣鐘型の黒い物体が浮かんでいます。

これは小型UFOではなく、電柱が倒れないように設置されたアンカー支線に取り付けられたネズミ返し（実際にはヘビ対策）です。私が初めて認識したのはどこかの温泉の露天風呂でした。夕暮れ時で遠目には支線は見えません。風のせいでしょうが不気味に揺れています。

朝になって現場を確認し、正体を宿の主人から聞きました。夜光塗料を塗っておけば、火の玉を見られる露天風呂として話題になるかもしれないとアドバイスしたはずですが、あいにく採用された形跡はありません。ツタ系植物対策としても有効なようです。

それよりも気になるのが赤白のポールです。これは結構な高さがあります。地盤面から60ｍ以上なら赤白塗装が義務付けられていますが、それ以下で赤白にしてはいけないという法令はないはずです。

この高さなら鉄塔を組むのが普通ではないかと思われますが、これは1本のポールです。三方向ずつ数か所に支線アンカーが施されています。ネズミ返しはありません。この高さならヘビも登れないのでしょう。

ズームすると、てっぺんは円形です。いろいろ調べてみると、どうやらNHKのAM波中継局のようです。この形状は結構レアです。民放を含めて全国で100か所未満、ひょっとすると1桁かもしれません。

なぜか地理院地図の電波塔マークの位置が正しくありません。そんなことがわかるのもストビューがあればこそです。

気象庁サイトによればアメダス中津川の標高は378ｍということです。地理院地図に示されたアメダス西側の等高線（茶色）は380ｍです。東側が高いため、実際には380ｍ台のようです。何事も鵜呑みにしないのが肝心なのかもしれません。

アメダス中津川は1976年開設です。2010年3月に標高320ｍ台の市役所付近から現在地に移転しています。水平距離では1.6キロの移動ですが、この標高差が考慮されたのか統計切断の赤線が入っています。年平均気温は次のように推移しています。

やはり60ｍの標高差は大きいようです。統計切断されていますので、去年の14.5℃が観測史上1位になります。

夏日と真夏日の日数は次のとおりです。

移転前の最高気温は39.0℃でしたが、移転後は2018年7月23日に39.2℃が観測されています。

アメダス中津川の2021年から2023年の観測値は次のとおりです。降水量と日照は多めで、年平均風速は1m/sに達していません。移転後の風速計の高さは10ｍです。

▲中津川の2021年観測値

▲中津川の2022年観測値