青森県藤崎町はリンゴ「ふじ」生誕の地

藤崎町大字榊字柏原

2019年5月に発表された農林水産統計では、リンゴの品種別収穫量は「ふじ」が40万3,000トンで53%、「つがる」が7万8,600トンで10%、「王林」が5万2,300トンで7%です。今や「ふじ」は世界有数のリンゴ品種だそうです。

「ふじ」の名前の由来は、「ふじ」生誕の園芸試験場が所在する青森県南津軽郡藤崎町と富士山と山本富士子ということです。藤崎町は国道7号線沿いで、弘前市と青森市に挟まれています。鉄道では奥羽本線と五能線の合流点です。

藤崎町
藤崎町(地理院タイルを加工)

藤崎町(大字)榊(字)柏原は、素直に「かしわばら」でいいものと思われます。判断材料が少なく検討の余地がさほどありません。郵便番号検索ではヒットしません。各種ネット地図では「かしわばら」です。

柏原
柏原(地理院タイルを加工)

柏原地区は藤崎町のほぼ中部に位置しますが、街の中部ではありません。7号線バイパスと県道38号線が交わる辺りが柏原地区です。ストリートビューで見た限りでは1棟の建物もありません。田んぼばかりです。

建物がない以上、「柏原」が施設名称に使われることもないわけです。土地登記簿上だけの地名と言ってもいいかもしれません。そんな地名の読みを誰が気にするのかということになってしまいます。

「ふじ」生誕の地

さて、1930年代から農林省園芸試験場東北支場で育成された「ふじ」が品種登録されたのは1962年だそうです。試験場は再編統合によって盛岡に移転し、今は弘前大学農学生命科学部の藤崎農場として引き継がれています。

弘前大藤崎農場
弘前大藤崎農場(地理院タイルを加工)

「ふじ保育園」や「ふじロード」、「藤崎アップル球場」などの名称にその痕跡が残っていますが、全国唯一の「りんご科」が設置されていた弘前実業高校藤崎分校は2019年3月に閉校しています。2018年6月撮影のストビューです。

農場近くの交差点にリンゴのフォルムを意識して刈り込まれたと思われる木がありました。

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