飲食店の屋号は「てんしち」が多数派
東京の環状7号線の通称名標識は「Kannana-dori」で、環状8号線は「Kanpachi-dori」です。案内標識ですからオフィシャルなものと理解してよさそうです。これと同じように「天七」は「てんなな」、「天八」を「てんぱち」と読んで(呼んで)いいのか、というのがこのシリーズの発端の疑問でした。
「天七」でWeb検索すると、複数の飲食店がヒットします。生中が900円で白州のソーダ割が1800円の関内にある天ぷら店は、店の看板に「TENSHICHI」とありますので「てんしち」です。北千住駅西口の立ち呑み串揚げ店は中生で550円ですが、国税庁の法人検索サイトで「てんしち」のフリガナが確認できます。
天ぷら定食も串カツも食べられるのが、ふじみ野市上福岡2丁目のお食事処です。Google Mapに「天七(てんしち)」と表示されています。京橋2丁目にあった江戸前天ぷら店も「てんしち」だったものと思われます。長野県飯島町の「そば処天七」はホットペーパーグルメでは「てんなな」、個人ブログでは「テンシチ」のフリガナが付されています。
川崎市の武蔵中原には「天しち」という屋号の天ぷら店があります。「天なな」でも検索してみましたが、この名称の店舗はヒットしません。屋号としては「てんしち」が多数派です。
天使来た
「天四」はおそらく誰もが「てんよん」と読み、「てんし」とは読まないはずですが、天神橋筋4丁目北商店街振興組合は仕掛けています。
埋め込んだのは2016年8月撮影のストビューです。「天神橋4丁目北商店街振興組合」の法人名称を「天4北」と略すことで「天使来た」にかけているわけです。実際には当事者も「天四」を「てんよん」と言っているはずです。
したがって、天七商店会や天神橋七丁目商店街振興組合が「てんひち」をアピールしているとしても、それは気を引くための商店街の戦略であって、天神橋7丁目の意味で使われる「天七」はこれに縛られる必要はないことになります。
「てんなな」が妥当
さすがに「てんひち」は突っ込み待ちにしか思えませんので、生ぬる~くスルーしておきます。こういうものは、作る側にとっては目立ったり話題になったりしたほうがいいに決まっています。この釣り針は大きすぎます。
天神橋7丁目は「てんじんばし ななちょうめ」です。「しちちょうめ」とは言いません。これを略した「天七」が「てんしち」になるものなのでしょうか。
すでに閉店している「天七食堂」さんは、食べログでもホットペーパーグルメでも「てんなな」のフリガナです。Rettyでは「ダイワ食堂天七店」に「てんなな」のフリガナがついています。NAVITIMEでは「ホワイト急便 天七店」に「ほわいときゅうびんてんななてん」です。
無理に「てんしち」と読むことはないというのが私の理解です。コロナ禍にもかかわらず「御宿 虹のや 天7(Oyado Nijinoya Ten-Nana)」という宿泊施設が2021年にオープンしているようです。
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