アメダス紫尾山
アメダス紫尾山の標高は1060mとされています。さつま町と出水市(いずみし)の市町境界に聳える紫尾山山頂の標高は1067mですので、ほぼ山頂に設けられている観測所です。
赤マーカーは近隣の観測所です。紫尾山の観測所は雨量観測のみの観測施設でストリートビューもありませんので、衛星写真で雨量計の位置を確認することはできませんでした。たぶん画像の右側だろうと思われます。紫尾山は車で山頂まで登れる山で、山頂には各放送局等の電波塔が目白押しです。
山頂は旧・宮之城町(→さつま町)と旧・高尾野町(→出水市)の境界ですが、山頂公園は旧・宮之城町側です。中継局の名称には阿久根や川内(せんだい)が使われています。
宮之城側(東)の山麓には紫尾温泉があります。源泉は紫尾神社拝殿下にある「神の湯」だそうです。
月別降水量と2021年7月豪雨
アメダス紫尾山の2020年の年間降水量は4567ミリで全国1293のアメダス観測地点中7位でした。1976年の観測開始ですが、1993年には5000ミリを観測しています。2018年から2020年の月別降水量は次のとおりです。
6月と7月の梅雨時に集中するようです。山頂からの直線距離は鹿児島市より熊本県人吉市のほうが若干近いという立地になります。
2021年7月10日の日降水量は430.0ミリで、2021年の日400ミリ第1号となりました。暦日の降水量としては紫尾山では観測史上3位ですが、午前3:45までの1時間降水量96.5ミリは観測史上1位です。実は、10日午後10時台から測定不能になっているようです。
11日の15時台に回復しています。雨自体は降っていないはずですので、アクシデントは雨量計の問題ではなく通信障害だったのかもしれません。
桜川市立桃山学園は旧・紫尾小学校
「紫尾」の由来について、Wikipediaには次のような記述があります。
・継体天皇の時代に山中で修行をしていた空覚上人という僧侶が、夢の中に現れた神のお告げを得て翌朝山頂に立った際、山頂から麓へ向かって紫の雲がたなびく様子を見て名付けたとする説。但し、継体天皇の時代に仏教は日本へ伝わっていなかったことから時代を疑問視する見方もある。
Wikipedia>紫尾山
・秦の使者徐福が皇帝に命ぜられ不死の薬を探すためにここを訪れた際、紫の紐を献じたことから名付けられたとする説。
オンリーワンの地名だと思っていましたが、茨城にも「紫尾」の地名があります。「しび」ではなく重箱読みの「しいお」または「しお」のようです。桜川市真壁町椎尾には紫尾(しお)郵便局が現存します。なお、1987年に廃線となった筑波鉄道(←関東鉄道)筑波線の紫尾駅は「しいお-えき」です。
旧・真壁町の紫尾小学校は、2018年に桃山中学校、真壁小学校と統合して「桜川市立桃山学園」という公立らしからぬ名称の小中一貫の義務教育学校になっています。紫尾小学校時代のWebサイトが残っていました。
ただし、同ページの著作権表示は「shio」ではなく「shibi」です。よりによってそこを間違うか、と言いたくなります。茨城県紫尾村(しお-むら)は1954年に真壁町と合併しています。
一方、さつま町にあった紫尾小学校は柊野(くぎの)小学校とともに2016年に柏原(かしわばる)小学校に統合されています。
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