雨が降らない新潟、貯水率0％の農業ダムも

ノロノロ台風6号は沖縄のダムだけでなく高知の早明浦ダムまで満水にしました。台風7号では鳥取の佐治川ダムが緊急放流を強いられています。それなのに、新潟では雨が降りません。新潟地方気象台では7月20日に1.5ミリの降水量を観測したのが最後です。そろそろ1か月になろうとしています。

今年の新潟では3月と4月は雨が少なかったものの、5月と6月で盛り返していましたが、ここに来ての急ブレーキです。

信濃川支流の農業用ダムでは五泉市の早出川ダム、十日町市の長福寺ダム、津南町の大谷内ダムが貯水率0％ということです。まだ融通してなんとか対応できる段階のようですが、必要量は確保できないでしょうから枝豆や米への農作物被害が懸念されます。

私は「晩酌茶豆」のファンだったりします。なかなか出会えませんけど…。

新潟だけでなく、周辺の村浜（新潟空港）、新津、巻や地図から外れた寺泊も8月の降水量はゼロです。

新潟地方気象台は関屋分水路近くの信濃川沿いです。2012年6月に新潟駅近くから移転しています。

標高2ｍの旧庁舎では1964年の新潟地震で1ｍほど津波浸水したそうですが、新庁舎は標高4ｍです。旧庁舎への移転は1938年で、それ以前も何度か移転しています。

夏の渇水はある程度定期的に発生するわけですが、新潟でこれまで月降水量がもっとも少なかったのは1985年8月の3.5ミリです。

▲降水量が少なかった月

新潟の8月平均気温1位はこの1985年です。29.2℃でした。今月は17日時点で驚異的な30.7℃です。30.7℃とは月平均気温の国内記録です。

▲8月の月平均気温（2023年は17日まで）

もちろんこれからは下がっていくはずです。30℃台を維持するとはとても思えませんが、28℃台に転落することもないはずです。

年平均気温は次のように推移しています。ただし、統計断絶を示す赤線は2012年にも1938年にも入っています。

2020年から2022年の観測値は次のとおりです。39.9℃を観測したのは2018年8月23日です。今年8月9日を含めて過去4回の39℃台は現在地で3回です。

▲新潟の2020年観測値

▲新潟の2021年観測値