台町にある網走地方気象台、雨量計の嵩上げなし

1991年9月15日、私は横浜スタジアムで横浜大洋ホエールズ（93年から横浜ベイスターズ、DeNAになるのは2012年）対中日ドラゴンズの試合を見ています。その日の私は、マクドナルドで月見バーガーのセットを買って球場に持ち込みました。ドリンクはホットでした。

30年以上前のことをなぜ覚えているのか、一滴も飲まないうちにスタンドでこぼしてしまったからです。それなりに冷めていたのが不幸中の幸いでした。この日の横浜地方気象台の降水量は0.5ミリ、日照時間は0分です。月見バーガーが発売されたのはこの年が最初です。

昨日食べた月見バーガーセットのドリンクは何の迷いもなくアイスにしました。今年9月の月平均気温は北日本を中心に観測史上1位が続出しそうな勢いです。東京、大阪と東北6県、それに網走の気象台について、19日時点の月平均気温を調べてみました。

▲9月19日までの月平均気温

残り11日ありますので、第2列の数値から1～2℃下がることになります。これから2℃下がったとしても、東北では平年値を3℃上回ってしまいます。

網走で9月の平均気温がもっとも高かったのは2012年の19.8℃です。去年の9月は18.2℃でした。平年値（1991-2020年）は16.8℃です。観測史上初の20℃台の可能性を残しています。

網走地方気象台は網走港から水平距離350ｍほどですが、標高は37.6ｍとされていますのでそれなりの高台です。住所的にも網走市台町2丁目です。観測施設の立地としては模範的と言えるかもしれません。

ストビュー画像がまるで建築パース図面のような色合いです。

有人施設ですから雪かきすればいいだけのことですが、雨量計は嵩上げされていないようです。積雪計とは10ｍほどの距離があります。雪かきしているのなら、もっと庁舎側に雨量計を設置すればいいのにと思わなくもありません。

網走の最深積雪は2004年2月23日の143センチです。何もしないならこの雨量計は雪に埋もれるはずですが、当日の観測値に欠測はありません。通常どおりに稼働しています。風速計の高さは20ｍとされています。フェンス内には見当たりませんので屋上設置かと思われます（確認できません）。

標高1100ｍ台の長野県・アメダス開田高原と比較してみました。

網走は開田高原より冬日の日数が短く、真冬日は長くなっています。早く秋を迎えるのは開田高原、より寒くなるのは網走というわけです。一般的に沿岸部（網走）と山間部（開田高原）では後者のほうが寒暖差は大きくなりますが、緯度が派手に異なるとまた別の話になるようです。

網走の年平均気温の推移です。1890年（明治23年）5月から現在地で観測を続けているそうです。

最低気温が氷点下となる冬日の日数は次のように推移しています。

2020年から2022年の観測値は次のとおりです。年降水量の平年値は840ミリ台で、瀬戸内とともに日本では屈指の少雨地帯です。熱帯夜は過去4回観測されています。

▲網走の2020年観測値

▲網走の2021年観測値