報告書未訂正の世耕、橋本、丸川氏は納税のチャンス？

【2024/04/03追記】公開日の2/22時点で森雅子氏は収支報告書を訂正していました（福島県選管がWeb公開したのは3/22）ので、ページタイトルから森氏の名前を外し、見出しは括弧書きに変更しました。

奈良選出の佐藤啓参議院議員は19日付で資金管理団体「啓友会」の政治資金収支報告書を訂正したようで、総務省のWebサイトで閲覧可能です。佐藤氏は2016年初当選で2022年が2期目の挑戦でした。7月8日、安倍氏は佐藤氏の応援で大和西大寺駅北口を訪れています。

佐藤氏の不記載額は5年間で306万円です。

▲佐藤氏の不記載額

2020年の収支報告書は次のように訂正されています。

追加記載された支出は、備品代1万550円、タリーズの会議弁当代1万7280円のほかに、返礼品代などで計上されています。

2022年の収支報告書は次のとおり訂正されています。

追加記載された赤枠の日付は清和研の報告書では「不明」でした。パーティーは5月で選挙は7月なのに120万は選挙後に戻されています。

青枠の埼玉1区支部は訂正前からの記載項目です。100万の寄付があるのはどういうことなのか、ちょっとわかりかねます。埼玉1区選出の代議士は岸田派のホープ・村井英樹氏です。

なお、増額訂正された支出は78万円ほどですが、主に返礼品や生花での支出です。

このように19日付で訂正された報告書を21日にWeb閲覧できるわけですが、まだ収支報告書を訂正していないと思われる議員も少なからずいます。

「自由民主党東京都参議院選挙区第四支部」の代表者は丸川珠代（戸籍名：大塚珠代）氏です。

「清和政策研究会」収支報告書（令和4年分）

「自由民主党福島県参議院選挙区第四支部」の代表者は森雅子氏です。森氏は2021年の不記載はありません。

自民党は党4役に弁護士を交えた聞き取り調査を行いました。調査に参加した弁護士事務所は「森・浜田松本法律事務所」と「東京八丁堀法律事務所」です。前者に所属している三好豊弁護士も調査に加わっています。

森雅子（森まさこ）・元法相の戸籍名は「三好雅子」であり、コーポレート・ガバナンスを専門とする三好弁護士と司法修習生時代に結婚しています。夫婦が調べる側と調べられる側に立つのも具合の悪い話ですので、森氏への聞き取りは八丁堀サイドの弁護士が担当しています。

【2024/04/03追記】丸川氏は4/2時点で未訂正のままです。→「自分の口座で管理」していた丸川珠代氏が告発された
森氏については1月26日付で訂正済みでしたので、見出しを括弧書きに変えました。→「SNSサポートに500万支出の森まさこ（三好雅子）氏」

「紀成会」は世耕弘成氏の資金管理団体です。世耕氏は2022年の不記載こそありませんが、5年間の裏金ランク14位です。

「自由民主党北海道参議院比例区第八十三支部」とは、橋本聖子（戸籍名：石崎聖子）氏が代表者です。橋本氏は2021年と2022年の不記載はないものの、5年間の裏金ランキングでは6位入賞です。残念ながら、メダルには届きませんけど…。

この4議員については、2/21現在で収支報告書を訂正していないものと思われます。清和政策研究会が3年分の収支報告書を訂正したのは1/31です。清和研の訂正は、支出の面では各議員の政治団体に対する寄付の追加記載でした。

支払先として記された議員側の政治団体は、その金額を何らかの形で自らの収支報告書に反映させる必要があります。3週間経過しても、いまだに訂正していないというのは怠慢の誹りを免れないのではないかと思われます。

4人とも参議院というのは何か理由がありそうです。この際、個人所得としての納税を受け入れるなら、政治資金報告書を訂正しなくてもいいわけです。

【2024/03/06追記】世耕氏は2月29日付で収支報告書を訂正しました。→「1か月遅れの訂正でも「不明」連発の世耕弘成氏」
【2024/03/08追記】橋本氏は3月1日付で収支報告書を訂正しています。→「橋本聖子・元五輪相の裏金2057万はどこに消えた？」