人口9600万人のベトナムは新型コロナ死亡者いまだゼロ

人口1億人以上の国は14か国あります。日本は人口11位です。新型コロナ累積感染者数で12位、死亡者数で11位、この5日間の新規感染者数で13位、「死亡者/感染者」の致死率では6位、人口当たりの死亡者数で8位、人口当たりの感染者数で10位です。G7の国との比較で優越感に浸るのは滑稽でしかありません。

シリーズ20回目の規定打席は感染者数16,857人(日本)以上の44か国としました。5日前の前回は日本は42位でした。表には韓国、マレーシア、タイ、エチオピア、ベトナムの5か国を加えました。ピーク時には7%台まで上がっていた世界の致死率は5.9%に落ちてきました。

国・地域感染者死亡者致死率人口比
全世界6,404,872380,7645.90.499
アメリカ1,831,821106,3125.83.231
ブラジル555,38331,1995.61.478
ロシア431,7155,2081.20.357
イギリス279,39339,45214.15.842
スペイン239,93227,12711.35.804
イタリア233,51533,53014.45.538
インド208,4795,8342.80.043
フランス188,45028,94315.44.444
ドイツ184,0978,5764.71.027
ペルー170,0394,6342.71.425
トルコ165,5554,5852.80.550
イラン160,6968,0125.00.966
チリ108,6861,1881.10.627
メキシコ97,32610,63710.90.834
カナダ93,9617,4778.01.999
サウジアラビア89,0115490.60.160
中国84,1594,6385.50.032
パキスタン80,4631,6882.10.078
カタール60,259430.10.152
ベルギー58,6859,52216.28.252
バングラデシュ55,1407461.40.046
オランダ46,8525,98612.83.501
ベラルーシ44,2552430.50.257
エクアドル40,4143,4388.51.979
スウェーデン38,5894,46811.64.452
シンガポール36,405240.10.041
南アフリカ35,8127552.10.129
アラブ首長国連邦35,7882690.80.275
ポルトガル32,8951,4364.41.404
スイス30,8741,9206.22.235
コロンビア30,5931,0143.30.201
クウェート29,3592300.80.547
インドネシア28,2331,6986.00.046
エジプト27,5361,0523.80.105
ウクライナ25,3857422.90.169
アイルランド25,0661,6586.63.396
ポーランド24,5451,1024.50.291
フィリピン19,7489744.90.090
ルーマニア19,6691,2886.50.665
アルゼンチン18,3195693.10.127
ドミニカ共和国17,7525152.90.480
イスラエル17,3422901.70.340
アフガニスタン17,2672941.70.077
日本16,8579035.40.071
韓国11,5902732.40.053
マレーシア7,9701151.40.036
タイ3,084581.90.008
エチオピア1,344141.00.001
ベトナム32800.00.000

相変わらず1日2万人単位で感染者が増え続けているアメリカですが、この5日間の新規感染者数は11万人弱です。ブラジルは11.7万人でしたので、累積感染者数の1位と2位の差が少し詰まりました。

5日前に累積感染者数で9位だったインドが7位に浮上しました。次回集約時にはイタリアだけでなくスペインをも抜いて5位に上がりそうです。インドは死亡者数では13位キープですが、12位オランダとの差はもう150人です。

再燃イランの新規感染者数のグラフは次のとおりです。第2波は第1波より大きくなりそうな雰囲気も漂い始めました。イランはシーア派ですが、イスラム圏でイランだけ致死率が高いことと関係があるのかどうか気になります。

イランの新規感染者数の推移
Johns Hopkins大 新型コロナダッシュボード

前回は感染者数12位だったペルーが10位に上がっています。20万人台8か国目はペルーということになりそうです。ペルーは人口3000万人台ですので、やや意外な展開ではあります。チリは13か国目の感染者10万人台突破です。メキシコも10万人に迫っています。インドを挟むパキスタンとバングラデシュもこの5日間で1万人以上の新規感染者が出ています。

フィリピンの致死率が4%台に落ちて、日本はアジア3位の致死率となりました。中国との差もわずかです。次回で逆転するかもしれません。シンガポールとカタールは致死率0.1%ですが、規定打席未満ではベトナム0%、バーレーン0.2%、香港、カザフスタン、ウズベキスタン、ネパールが0.4%です。

人口1万人当たりの死亡者数は、少ないほうから中国0.032人、シンガポール0.041人、インド0.043人、バングラデシュ0.046人、インドネシア0.046人、日本0.071人の順になります。規定打席未満ではベトナム0人、エチオピア0.001人、台湾とネパール0.003人、ウズベキスタンと香港0.005人、タイ0.008人です。ほぼアジアオンリーです。

カタールの感染者はこの5日間で7000人増えて、人口1万人当たりの感染者数が212人台に達しました。人口の2%が感染したことになります。3か月で2%なら、1年で8%にしかならず、集団免疫まで6年かかる計算になってしまうわけです。

ベトナム

中国と国境を接するベトナムでは1月23日に初めての感染者が出ています。ベトナムの人口は世界15位の9600万人です。にわかには信じがたいところですが、累積感染者数はまだ300人台であり、死亡者にいたってはゼロです。感染者7名の1月末の段階で保健省が国民に求めたものは次のとおりです。

(1)発熱,咳,息切れがある場合は旅行,出張を避ける。疑わしい症状がある場合は,直ちに診療所を受診し,旅行や出張の場合はスケジュールを医療従事者と共有する。
(2)発熱,咳のある人との接触を避ける。 目,鼻,口を手で触るのを避け,石鹸でよく手洗いする。
(3)咳やくしゃみをする時は,分泌液の飛沫を抑えるために,布やハンカチで,口や鼻を覆う。
(4)旅行中に症状がある場合は,すぐに航空,鉄道,自動車の担当者に通知し,早めに医療機関を受診する。
(5)調理済みの食品のみを使用する。
(6)公共の場や人前で無差別に吐き出さない。 家畜や野生動物との密接な接触を避ける。
(7)大勢の人々がいる場に行くとき,または症状のある人と接触するときは,マスクを着用する。

37.5度以上4日とはずいぶん違います。ベトナムでは2月上旬にはアプリで感染者情報を公開し、感染者がいつどこにいたかが共有されています。3月下旬にヨーロッパからの帰国者による感染が拡大するのは日本と同じで、4月1日から経済封鎖が始まっています。

機関,組織の長が出勤者のリストを作成し,現場で感染症対策を厳守しなかったことにより,職員による感染が発生した場合,その責任を負う。

在ベトナム日本国大使館>331ハノイ市当局「COVID-19 感染症防止緊急措置の実施に関する指示」

ベトナムは社会主義の国です。感染者が出ると党内の評価が下がるという仕組みのようです。隠蔽される危険もあるのかもしれませんが、うまく機能すれば感染抑止にはつながるのでしょう。結局はリーダーシップなのかもしれません。

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