陽性率再上昇の沖縄はピークアウトしたのか

沖縄が減少?

第6波は沖縄、広島、山口の3県に続いて1月21日から13都県にマンボウが適用されます。私は週平均で1日7万人台には届かないのではないかと踏んでいたわけですが、かなり微妙な情勢です。沖縄、広島、東京、大阪の7日間平均新規陽性者数を算出し、その前日比の数値をグラフ化してみました。

4都府県の7日平均新規陽性者数の前日比

これで広島も下降線なら全国的には来週がピークだと言えそうですが、もうしばらく様子を見る必要があります。今日(21日)・明日(22日)、沖縄と広島が前週比で下がっていくなら週遅れで東京も大阪も追いかけるのでしょう。そうでないなら、週平均で1日10万人を超える山になるのかもしれません。

問題は検査が回っているのかどうかです。検査に辿り着けないなら、せっかくの投与薬が活かせなくなります。いったん下がっていた沖縄の検査陽性率も再び増加傾向にあります。1週平均の陽性率は次のように推移しています。検査数の多い大阪でも20%に迫ってきました。

沖縄広島東京大阪
1/1614.1%7.6%16.0%15.0%
1/1714.6%8.7%18.0%15.2%
1/1814.5%11.3%19.2%18.8%
1/1915.5%11.3%21.3%18.9%
▲4都府県の週平均検査陽性率

重症率は3割程度

政府の第6波「基本的対処方針」には次のように記載されています。

潜伏期間は約5⽇間、最⻑ 14 ⽇間とされている。感染後無症状のまま経過する者は 20〜30%と考えられており、感染者の約 40%の患者は発症から1週間程度で治癒に向かうが、残りの患者は、発症から1週間程度で肺炎の症状(酸素飽和度の低下、⾼熱の持続、激しいせきなど)が明らかになり、約 20%の患者では酸素投与が必要となり、約5%の患者が急性呼吸窮迫症候群(ARDS)に移⾏して⼈⼯呼吸器による治療を要すると考えられる。

内閣官房>新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処⽅針(1/19変更)2ページ

ん?と思うのは、「20~30%」と「約40%」と「約20%」と「約5%」を足しても、100にならないということです。「20~30%」を25%として按分してみました。

無症状20~30%28%
自然治癒40%44%
酸素投与20%22%
人工呼吸5%6%
90%100%
▲重症度

飲食店に対する時短要請

今回のマンボウでは各県の対応が分かれています。飲食店側も素直に従うという環境ではないでしょう。

都道府県は、感染リスクが⾼いと指摘されている飲⾷の場を避ける観点から、都道府県知事の判断による上記の重点措置を講じるべき区域(以下「措置区域」という。)において、法第 31 条の6第1項等に基づき、認証店以外の飲⾷店(宅配・テイクアウトを除く。)に対する営業時間の短縮(20 時までとする。)の要請を⾏うとともに、酒類の提供を⾏わないよう要請するものとする。また、認証店に対しては、営業時間の短縮(21 時までとすることを基本とする。)の要請を⾏うこととする。この場合において、地域の感染状況等を踏まえ、都道府県知事の判断により、酒類の提供を⾏わないよう要請することも可能とする(また、都道府県知事の判断によっては、営業時間の短縮の要請を⾏わないことも可能とする。)。

内閣官房>新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処⽅針(1/19変更)27ページ

第5波で緊急事態もマンボウも要請しなかった荒井奈良県知事は20日の会見で「飲食店を時短すると、病床(使用率)は少なくなるんですか?」と発言しています。これまで飲食店の時短や休業で下がったのか検証されたわけではありません。

効果があると実感できれば協力するのでしょうが、時短によって午後9時までの間に客が集中するなら、感染対策上はむしろ逆効果です。尾身会長の「人流抑制より人数制限」の考え方は合理的です。

カラオケ店営業状況シリーズは関西圏の対応を待って週明けに集約します。

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