山都町・金内橋が崩落、1850年築の石橋は無事

不均衡な眼鏡橋

金内橋が崩落したというニュースに接して、あの石橋かと思ったのでした。

石橋の金内橋

1850年に築造されたという石橋です。画像ではわかりにくいものの実は2連のいわゆる眼鏡橋です。正面の御船川に架かるアーチのスパンは16.4m、左の用水路は5.0mということですので、眼鏡橋と言っても左右は不均等です。

実際に崩落したのは国道445号線の金内橋だそうです。こちらは1962年に架橋されています。石橋より新しいとはいえ築60年です。

国道445号の金内橋

橋脚は1本です。手前の岩で水流が変化して橋脚の下が削られたのではないかと私は見ましたが、調査はこれから始まります。

線状降水帯

両者の位置関係は次のとおりです。Google Mapを「金内橋」で検索すると石橋がヒットします。

産経新聞は次のように報道していました。

熊本県と同県山都町によると、3日午前7時40分ごろ、山都町を流れる緑川の支流・御船(みふね)川に架かる国道の金内(かうち)橋が、大雨による増水の影響で崩落した。

産経新聞>37メートルの橋崩落、人的被害なし 大雨の熊本県山都町 2023/7/3 10:57

JNN系のRKK、NNN系のKKT、FNS系のTKUと地元3局はいずれも「かうち」と発音しています。郵便局検索でも「かうち」です。

山都町の金内橋
金内橋(地理院タイルを加工)

2010年3月開設のアメダス山都では7月3日の日降水量が331ミリで、2020年7月11日以来2度目の300ミリオーバーでした。12時10分までの12時間降水量323.5ミリは観測史上1位です。

落橋

崩落したのは7時半過ぎということです。先に上流の歩道が落ちて、しばらくしてから車道が落ちています。日の出後で崩落が視認できる時間帯だったのが幸いでした。

崩落した金内橋

いつまで残るのかわかりませんが、ニュース動画を埋め込んでおきます(TKU「中継 山都町を流れる御船川が増水し金内橋が崩落【熊本】(23/07/03 19:00)」)。

乗用車なら石橋の金内橋から迂回できますが、橋の手前で止まっているトラックは山都町の中心部まで戻ったのだろうと思われます。到着は1時間遅れになったかもしれませんが、橋とともに川に落ちるよりはるかにマシです…。

大型車の迂回ルート(地理院タイルを加工)

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