鹿児島より暑い（と言えなくもない）アメダス北見

北海道最高気温は2019年5月26日にアメダス佐呂間で観測された39.5℃です。佐呂間の2位は36.8℃ですので、39.5℃は突然変異的な異常高温だと言っていいと思われます。37℃以上を8回マークしているのがアメダス北見です。

▲北見の37℃台

ちなみに鹿児島地方気象台の最高気温1位は37.4℃です。37℃台は5回しかありません。アメダス北見で気温観測が始まった1976年以降の年最高気温を比較してみました。最近の10年間に限れば5勝5敗で互角です。

アメダス北見は2度移転しているようです。野付牛（のつけうし）公園付近からケーズデンキの北に移転したのが2005年11月、現在地への移転が2015年10月です。

標高は84ｍ→114ｍ→104ｍとされています。

以前のアメダスがあった側が昔からの北見市街地です。北見駅は1911年に野付牛（のっけうし）駅として開業しています。陸別から延伸され、翌1912年には網走まで整備されます。開業当時は網走線の名称でしたが、池田駅－北見駅間については1960年に池北線に改称されました。

国鉄民営化後は「北海道ちほく高原鉄道」に転換され、路線名は「ふるさと銀河線」に改称されましたが、2006年に廃止されています。残っているのは北見峠を越えて遠軽経由で北見・網走に繋ぐ石北本線のみです。

地図では北見駅の西側が点線になっています。この区間は地下化されています。市街地で地下トンネル化された鉄道としては日本最北です。トンネル上の北見SL広場には2台の蒸気機関車が展示されています。当然のことですが、石北本線に乗っていたらこのSLは見えないのが悩ましいところです。

9か所の踏切を解消した連続立体交差事業は1977年に完了しています。

現在地のアメダス北見は市街地から外れたところに設置されています。ストビューが遠いため、マックスで寄っても小さく見えるだけですが、雨量計が結構な高さに設置されているのがわかります。

移転前の2015年7月撮影のストビューでは雨量計の高さが3ｍほどです。現在地でも温度計の高さが2.5ｍに設置されています。アメダス北見の最大積雪深は2004年1月の171センチです。

アメダス北見の年平均気温は次のように推移しています。移転の影響がどの程度あるのかは評価しづらいところです。

10月までの実績と11・12月の平年値で算出した今年の年平均気温は7.36℃になります。移転後ではもっとも高くなるようです。

今年の夏日の日数は79日で過去最高でした。10月1日が最後です。

鹿児島の今年の夏日は11月10日時点で174日です。あくまでも夏のピークが互角というだけで、北見ではマイナス30℃台が過去3回観測されています。現在地での最低気温は2019年2月9日のマイナス28.2℃です。

2020年から2022年の観測値は次のとおりです。降水量が少なく、寒暖差が激しいオホーツク気候です。日照はそれなりに確保されるようです。

▲アメダス北見の2020年観測値

▲アメダス北見の2021年観測値