柳ヶ瀬トンネルが一般道化されたのはいつ?

一般道になったのはいつ?

柳ヶ瀬トンネルに関して、実は疑問が1つ残っています。ワトソン君を名乗る私としては、ここは「追究」のしどころです。

Wikipedia「柳ヶ瀬線」のページの「国鉄バス時代」の項目には次のように記載されています。【柳ヶ瀬線の記述】

柳ヶ瀬トンネルはJR化後に1987年(昭和62年)4月1日から県道敦賀柳ヶ瀬線として一般開放された

Wikipedia>柳ヶ瀬線(2018/11/07閲覧)

一方、Wikipedia「柳ヶ瀬トンネル」のページには次のような記述もあります。【トンネルBの記述】

1980年(昭和55年)4月7日 – 一般道として開放。

Wikipedia>柳ヶ瀬トンネル(2018/11/07閲覧)

どちらかが誤りなのでしょう(まあ、どちらも誤りという可能性もあります)。気になるところです。後者の履歴を確認すると、2011年6月15日14:52以降が上の表現であり、それ以前には次のように記されていたようです。【トンネルAの記述】

1980年(昭和55年)4月7日 – 北陸自動車道敦賀IC-米原JCT開通により供用開始

Wikipedia>柳ヶ瀬トンネル(2011年6月15日 (水) 13:24時点における版)

これでほぼ解決かもしれません。高速が開通したからといって並行するバス専用道路が一般道化されるというのは、あまり意味が通りません。ただ、北陸自動車道のこの区間はたしかに1980年に開通しています。

2本ある柳ヶ瀬トンネル

柳ヶ瀬トンネルは2本あります(厳密には3本)。1882年に当時の日本では最長の全長1352mの鉄道トンネルとして完成した「柳ヶ瀬トンネル」は、北陸本線→バス専用道路→片側交互通行の一般道と移行しました。本稿で扱っているトンネルのことです。

このほか、北陸自動車道の上下線のトンネルも同名の「柳ヶ瀬トンネル」なのです。上下線をセットでカウントすれば2本、別個に数えれば3本あります。ストビューの下が旧国鉄のトンネル、上に見えるのが高速の柳ヶ瀬トンネルです。

柳ヶ瀬トンネル(滋賀側)

トンネルAの記述は北陸自動車道の柳ヶ瀬トンネルに関する記述です。それ自体は間違いというわけではありません。

トンネルBの記述に変更した人は、北陸自動車道のトンネルのことが書かれているとは思わずに「一般道として開放」と書き換えたものと思われます。悪意のある改変ではないはずです。

国鉄が民営化された1987年に一般道となったかどうかの確認はできませんでしたが、1980年説については否定できるのではないかと思われます。

2023/03/13追記

トンネルBの記述は「2020年1月12日 (日) 03:05時点における版」で削除されています。一般道化に関する最新の記述は次のとおりです。

滋賀県側では1987年(昭和62年)4月1日から敦賀柳ヶ瀬線として県道に認定され、一般車両も通行できるようになり、同時にバス路線も廃止された

Wikipedia>柳ヶ瀬トンネル(2023/03/12閲覧)

1987年4月1日なら、国鉄分割民営化の日です。柳ヶ瀬線のページの記述と完全一致します。めでたし、めでたし。

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