下水処理施設の浸水

国見町と言えば、一般的には長崎県のサッカーの町が浮かびます。長崎県南高来郡国見町(くにみちょう)は、2005年10月の合併で雲仙市になっています。2006年3月には大分県国東郡国見町も合併で国東市になりました。

国見山や国見岳は北海道から鹿児島まで幅広く分布し、国見駅も宮城と高知にありますが、自治体名としての国見町は福島県伊達郡国見町(くにみまち)が残っているだけです。

国見町にある福島県下水道公社の県北浄化センターは、河北新報によれば最大4m浸水してしまったようです。同センターのWebサイトには次のような「お願い」が今も掲載されています。

●下水道を利用している方々へのお願い●
 台風19号の影響により、国見町にある県北浄化センターが浸水し、現在処理機能が停止しております。
 つきましては、下水道を使用されている下記の地域にお住いの方々については、生活排水を必要以上に排水しないよう、ご協力をお願いいたします。
 役職員一同一丸となって、一日も早い復旧復興をめざし対応いたしますので、ご理解とご協力をお願いいたします。
               記
1 対象となる地域 : 福島市、伊達市、桑折町、国見町において、下水道をご使用の方

福島県下水道公社「流域下水道施設のご案内」

台風19号による下水処理施設の機能停止は、岩手から静岡まで17か所で起きており、うち6か所は今も従来どおりの稼働をしていません。県北浄化センターは阿武隈川沿いの施設ですが、その浸水は支流となる滝川の決壊によるものです。

滝川の決壊箇所
滝川の決壊箇所(Google Earthプロ)

決壊箇所のストビューは2015年10月撮影のものです。右手が上流です。ガードレールが設置されているコンクリート護岸が残り、その上流部分が決壊しています。田んぼの向こう側の白い屋根が浄化センターです。

ストビューの左手は桃畑で、数軒の民家があります。住戸被害は限定的だったものと思われます。なお、伊達市と国見町の境界が入り組んでおり、決壊箇所は伊達市ですが、浄化センターの所在地は国見町です。

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