日本一危険な国宝・投入堂手前の多雨スポットがアメダス鹿野

アメダス鹿野

今年(2020年)から日降水量1位地点をフォローしていますが、今のところ川谷能生が4勝、屋久島と鹿野が3勝です。聞き慣れない鹿野について調べてみました。鳥取県気高郡鹿野町(けたかぐん しかのちょう)など6町2村は、2004年に鳥取市に編入されています。

鹿野町と同時に鳥取市に編入されたお隣の青谷町と違って、私に馴染みがないのは町内に高校がなかったせいでしょう。ちなみに、読みが異なる山口県鹿野町(かのちょう)は今は周南市です。奇遇にもアメダス観測所があります。

アメダス鹿野

アメダス観測ポイントの所在地は標高210mの鳥取市鹿野町河内です。旧鹿野町の中心部より7キロほど山間に入ります。鹿野町河内は律令国の因幡(いなば)であり、アクロバチックな立地で「日本一危険な国宝」と言われる投入堂の三仏寺は伯耆(ほうき)です。

鹿野のアメダス観測は雨量のみです。ストビューで雨量計が写り込んでいるのは1コマだけで、しかも衛星写真はボヤけていますので、設置箇所を探すのは難易度が高くなります。観測地点は私有地かもしれません。庭先のような雰囲気もあります。

日本海側では屈指の多雨地点

雨量計設置箇所から200mほど海側の県道21号線沿いに「異常気象時通行規制区間」の看板があります。2022年6月撮影のストビューを埋め込みました。鹿野の観測値も21号線の通行止めに利用されているものと思われます。

鹿野の年間降水量の平年値は2800ミリですので、多雨地点であることは間違いありません。周辺の観測ポイントである鳥取、湖山、青谷、倉吉、佐治を加えた6か所について2019年の降水量を累積グラフにしてみました。鹿野は冬も梅雨も台風シーズンも安定の多雨ポイントということになりそうです。

鳥取東部の2019年降水量

鹿野では2011年9月の降水量が1200ミリを観測しています(1982年観測開始で月間降水量としては観測史上1位)。9月3日に高知県に上陸した台風12号は岡山県に再上陸、倉吉の西で日本海に抜けました。鹿野は進路右側の危険半円に入りました。また、9月21日に浜松に上陸した台風15号の影響も受けています。2011年は5月に降って6~7月は少なくなっています。

アメダス鹿野の2020年降水量は2838ミリで1293地点中174位でした。日本海側では有数の多雨地点です。

2020年2838.0ミリ174位/1293地点
2021年3100.0ミリ101位/1293地点
2022年2790.5ミリ115位/1285地点
平年値2905.9ミリ
▲アメダス鹿野の年降水量

投入堂

三朝町(みささちょう)にある投入堂のストビューです。2015年7月撮影になっていますが、標高900mで7月に雪が残っているはずがありませんので、何かの間違いだろうと思われます。

平安後期の建築と言われており、直射日光を受けないように北斜面に建てられています。鳥取県若桜町の不動院岩屋堂、大分県宇佐市の龍岩寺奥院礼堂は南向きです。

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